私たちの会派は、議長は議会を代表するのだから、相応しい方を選出すべきだ

という考え方で一致して、議長選出を考えようということになりました。議長

の選出というのは、イコール皆さんに選出いただいた議員が、さらにその代表

を選出する話ですから、堂々と胸を張って、選出方法やその選出の経緯がお知

らせできる状況でなければなりません。

そこで我が会派は、議長の選出にあたっては、議場における選挙を主張しまし

た。それも、選挙にいたる段階で、議長になろうとする者は、その所信等を述

べ、自分への投票を呼びかけるということでした。議場において、議長をめざ

すものが、その考え方や抱負を述べるということは、議場は秘密会でない限り、

一般の傍聴者に入っていただくことはもとより、インターネットでの中継、記

者クラブはじめメディアの方々にも入ってもらえるわけですから、「密室での

談合政治」などということを言われなく、真に開かれた議会となるわけです。

その議会の最も重要な人事案件を公開の場で議論できるかどうかというのは、

大変意義のあることだと思います。

が、しかし、過去、長年の先輩方が積み上げた最も「丸く収まる」方法は、多

数派がそのタイミングで十分な議論を尽くして決定することであり、その方法

を考えていた議員さんたちの賛同を得るところまではいたりませんでした。

とはいえ、話し合いを十分にして、調整等で時間を浪費することもこれまた嫌

われました。今までは、議長選出にあたっては、徹夜議会というのもざらでし

たが、その辺は、新しい時代の議員さんたちも増え、ルールを作ろうというこ

とで、22時タイムリミットが基本になりました。

ということで、我が会派は、中村実議員を議長にすべく、安藤のぶひろ代表が

他会派の情報収集を積極的に行い、会派内でその情報分析を行い、分刻み、秒

刻みで方針を考えました。その間、断続的に、会派代表者会議という各会派の

トップ会談がもたれておりました。その会議の席上いろいろな話が出ている中

で、新たな情報が入り、またそれらを分析するなど、ギリギリの線での判断を

せざるを得ない状況などもありました。また、従来の各会派の言動とは大きく

異なる発言や行動など、驚くべきことがあったりで、混乱することも多々あり

ました。

しかしながら、我が会派は一貫してその考え方の「根」は、藤代孝七市長のい

わゆる「与党」としてのスタンスは絶対に崩さず、議長ポストを得るために、

「野党」との取引は一切しないし持ちかけもしないということでした。それは

常に確認しあっていました。そんな中、時間の経過とともに、議場における選

挙も話し合いも決裂となったときに、初めて、最後の最後の苦渋の決断として、

市長を守るためにも、村田一郎議長で行くべきであるとの結論になりました。