○少し話を変えます。

 この北方領土の問題に関しては、やはり自民党政権時代も本当に真剣に進めておりましたが、解決に向けて、その中でも特に森喜朗元総理の存在というのは自民党の中でも非常に大きいと私は考えます。

 大臣、その森元総理とお話あるいは意見交換はされましたか。

○玄葉光一郎国務大臣

 私は、これはもうあえて一般論で申し上げたいと思いますけれども、外交は特に超党派で行った方がいいというふうに考えております。

 ただ、二元外交になってはいけない。つまり、交渉は交渉担当者、交渉当事者が当然ながら行うということでありますけれども、日本中、様々な方々が様々なリソースというか、持っているわけですよね。そういう様々なそれぞれの人脈始め知恵、そういったことを総動員、私はしていくというのも私の仕事だと、一般論として言えばそう考えております。

 

○私も超党派で外交というのは解決すべきだというふうに思いますが、そのルールを最初に破ったのは沖縄での民主党政権のやり方だと私は思いますので、それだけはちょっと申し伝えておきます。

 私はやはり、なぜ森総理も含めてしっかり意見交換された方がいいかと、そのように考えるかというと、実はこの新聞をちょっと、北海道新聞の新聞も見ていただきたいんですが、森総理のときに、二〇〇〇年、プーチン大統領、当時は代行ですが、非公式首脳会談が行われています、エリツィン大統領が辞められて。日ロ間の戦略的・地政学的連携という言葉が入っておりまして、このことに鑑みてちょっと今大臣にお伺いしますが、これ三月十七日の一面に掲載された記事です。北海道の防災会議地震専門委員会では、三月十一日、三・一一の後、北海道太平洋岸の釧路・根室沖でもマグニチュード最大九・一の大地震を想定していると。当然ながら、これ地図見ていたら分かるように、北方領土も大型の津波が予想されております。

 私は、政府としてこういった防災、津波、避難、緊急時の救助を含めたやはり地政学的・戦略的連携というのは非常に必要だというふうに思いますが、どのようにお考えですか。

○玄葉光一郎国務大臣

 ありがとうございます。

 こういった部分、つまりは防災面での指摘というのは私は初めていただきました。これはよく勉強させていただきたいというふうに思っています。

 先ほども申し上げましたけど、特に領土問題などは、いずれにしても、今日もこういった提案をいただいているわけでありますけれども、党派を超えて物事を進めていく、沖縄の御指摘ありましたけれども、極めて大切であるというふうに思っています。

 先ほど森先生の話がございましたけれども、私は、森元首相の知見、これまでの経験というものをやはり勉強させていただく、あるいは参考にさせていただく、そういったことは私は大切なことだというふうに思っています。

 

○ロシアは北方領土交渉に向けて様々な自国にとって有利なカードを今仕込んできております。その中で、日本もこういった防災の観点も含めてカードをやっぱり積み上げていく、たくさんつくっておくべきだと思いますが、いかがですか。もう一度確認します。

○玄葉光一郎国務大臣

 何をもってカードというかということがございます。

 ただ、これもあえて一般論という言い方をいたしますけれども、私はロシアを重視し、あらゆる分野での協力を進めていきたいというふうに申し上げています。そういった観点であらゆる分野の協力を進めていく、その一つの参考にこれもさせていただきたいと、こう考えております。