おはようございます。今朝の徳島ですが、ちょっと空は薄暗いですね。少しして外に出てみると、そらは曇ってる上にポツポツと雨が降っていました。下調べしてこなかったのですが、この週末は天気があんまり良くなさそうです。とは言え、今回の旅は基本鉄道に乗ってることが多い旅になるでしょうから、まあめげずに旅を楽しんで行くことにしましょう。


そんな今朝は思いのほか早く起きたので、お散歩がてら徳島駅まで行ってきて、今回の旅の主役である「バースデイきっぷ」を購入してきました。昔に比べたら3000円ほど値上がりしていますが、それでも13240円です。この値段で3日間、特急のグリーン車にも乗れちゃうのはかなりおトクなきっぷかと思います。同時にこの後使う予定のグリーン券や指定席券もゲットしておきました。


で、きっぷを買ってからホテルへの帰り道ですが、ちょうど開店したばかりのうどん屋さん「セルフうどん やま 徳島駅前店」があったので立ち寄ってみました。開店したばかりなのに、すでにお客さんが何人かいました。みんなうどんが好きなんですねえ。今回はこちらにてかけうどんとゲソ天をいただきました。いやあ、これまた本格的なおうどんでしたわ。徳島県のうどんも侮れません…ってか、ここのお店、本社は高松市らしいです。さすがはうどん県、輸出もてがけてたとは…


その後、いったんホテルに戻ってから、しばらくくつろいだ後、いい時間になったのでチェックアウトして徳島駅に来ました。ただ列車の出発まで少し時間があったので駅周辺をお散歩してみます。やって来たのは駅すぐ横にある「ポッポ街商店街」というところです。アーケードになってて雨に濡れない、ってのがポイントでした。そんな途中には郷土料理のお店があったり、食べないと後悔する、と書かれたカレー屋さんがあったりしました。徳島は結構来ているはずですが、これは知らなかったなあ…

 


そんな感じでいい時間になったので、徳島駅に戻って来てから改札口できっぷにスタンプをもらって目的のホームへと向かいます。今日最初に乗車するのは普通列車の阿波海南行きになります…ってか、せっかくバースデイきっぷで特急乗り放題なのになぜ普通列車なのか。そもそもこの牟岐線に特急がほとんど走ってないからなのです。一応車内はボックスシートとロングシートが混在していますが、そのうちの進行左手になるボックスシートに座ることができたので、景色を楽しみつつ、移動していきましょう。それでは出発です。


のんびりとしたディーゼルカーではありますが、思いの外に車内はにぎわっていました。そんな中を外の景色を眺めつつ進んでいきます。市街地はあっけなく見えなくなってから住宅さらには田んぼが主な景色となっております。そんな中ですが、混雑している車内の乗客は徳島市内や南小松島とかで降りるのかなあと思いつつもなかなか減らず。チラッと海が見えてからの先、阿南市に入る手前の立江駅でごそっと降りていきました。一応駅名標横の名所案内によれば、駅の近くには四国八十八ヶ所札所の19番・立江寺があるようですが、なにか立江寺でイベントでもあるんでしょうか。


次の羽ノ浦駅から阿南市に入ります。時間調整のためか少し停車時間があったのでホームに出てみると駅舎の横の木に花が咲いていたりしました。羽ノ浦駅を出てから川を渡ってからちょっとした街並みが見えてきたところで阿南駅に到着となります。こちらでは列車交換がありますので、これまた少し停車時間があるので、外にでて少しくつろいでから再び車内へ戻ってきました。そしてその先ですが、しばらくすると徐々にトンネルが増えて山あいを走るようになってきます。由岐駅を過ぎてからチラッとだけ海が見えました。一応この牟岐線には「阿波室戸シーサイドライン」とかいう愛称が付いてるはずなのに、思ったほど海沿いは走らないんです。


そして徳島駅を出てから約2時間かけて、この列車の終点である阿波海南駅に到着しました。さて今日はこのあとは世界初の本格営業運用が始まったDMVに乗ります。ちなみにDMVと言うのは、デュアル・モード・ビークルの略で、道路と線路を走れる、いわば「二刀流」な車両のことです。とりあえずDMVの列車が来るまで40分ほどあるので、駅周辺を見て回ることにしました。まず最初は阿波海南駅のホームからの眺めになりますが、かつてこの先の海部駅までつながってた線路が分断され、駅前広場にあるバス停の先にある切り替えポイントからの線路が代わりにつながってる形となってます。一方で駅舎内は普通に待合室ですが、特に売店や券売機なんかはないです。ただし、DMVの宣伝ポスターがあちこちに貼ってありました。


またその切替ポイントのすぐ横には撮影スポットがあります。やっぱり世界初の技術というものだから、気になる人は多いんでしょうね。結構間近で見ることができる仕組みになっています。まだ時間がありそうなので駅周辺も歩いてみたのですが、少し行ったところに洋菓子店があって、そこでもこのDMVを模したクッキーが販売されてました。またその近くにはお遍路さんの休憩所があるのも四国ならではです。そんなことを考えつつうろついているとバスがやってきたわけですが、どうやらこのバスはここのDMV区間とまったく並走するバス路線になっていました。なんでまた…と思ったのですが、まあ理由はあとでわかることになります。


そして再び阿波海南駅に戻ってきたら、ちょうど向こうから話題のDMVがやってきました。見た目は小さいマイクロバスなのに、なぜか線路を走ってます。で、そのまま走ってきた車両がさっき見た切り替えポイントに一時停車して、少ししてから車輪から道路用のタイヤに切り替わって、そのまま駅前のバス停までやってきました。お客さんを下ろしてからはそのまま隣の通りへと入っていき、あとは道路を走って行っちゃっいました。おおお、これが世界初のDMVですか。すごいですねえ。


そこからさらに20分ほど待ってから、さっき去っていったDMVが道路の方から戻ってきました。今回はこちらに乗車することになるのですが、事前に予約してきて助かりました。実際僕が乗った時点で満席。予約なしで乗ろうとしてた方は全てお断りされちゃったみたいです。すごい人気ですわ。そんな事情があるため、どうやらさっき見たように並走するバス路線があるみたいです。なんというか大量輸送を目的とした鉄道の意義ってなんだろう…と思える事態ではあります。で、出発してすぐ、バスモードから鉄道モードにチェンジするわけです。が、その間。なんかビデオが流れてて、しかも太鼓がポンコポンコ言ってるBGMが流れてて。なんだこの雰囲気(笑)。で、無事にモードチェンジできたところで、DMVは軽快に線路を走っていきました。


昔ここの路線に乗ったときに比べると車体が小さくなってる分、またエンジンがバスな分。速度は出せてないのかな。その上に乗車定員が18人程度ということなので、地元の足としては役に立ってるのかがちょっと疑問でしたが、逆に観光客向けにはいい話題になってるように感じました。ひと駅となりの海部駅は交換可能な構造になってはいるのですが、相手のホームにはかつて阿佐海岸鉄道で走ってたディーゼルカーが止まってます。というか、これ動くのかなあ…海部から先はあたりがほとんど田んぼという中、高架の上を軽快に走り抜けます。


そして線路の終わりにあたる甲浦駅まで鉄道モードで走行してから、またもポンコポンコ言いながらモードチェンジでバスモードへ。その後にスロープを降りてきたところで甲浦駅での客扱いを行います。そしてその先はバスとして走行していきます。国道55号線に出て来てから右手に海を見ながら「海の駅東洋町」に寄り道します。その後も右手に海を見ながら進み、終点の道の駅・宍喰温泉まで到着となりました。


さてここから折り返すのにすぐ帰るのはもったいないので、帰りのDMVを一本見送って、次のDMVで帰ろうと思います。その空いた1時間半を利用して、まずは名前どおりの温泉を堪能させていただきました。今日は祝日昼間でありながら、かなりがら空きでして、贅沢に湯船を占有することができたのが良かったです。泉質もいい感じにぬるぬるで、よく温まったし気持ちよかったですね。そして湯上がりにお昼ごはんを併設の「レストランベガ」にていただきました。まず最初は湯上がりにこの一杯、生ビール中ジョッキです。ぷはー、やっぱ美味いわ。そして今回頼んだのは鶏鯛天丼定食になります。鶏肉は徳島県のブランド鶏・阿波尾鶏。鯛が美味いのは昨日実証済み。その組み合わせなんですから、そりゃあもちろん美味かったです。


残りの時間は道の駅の建物を見学してました。売店とかはDMV関連商品であふれてますし、地元の有名人としてお馴染みの阪急・オリックス、日本ハムで活躍された上田監督のユニフォーム展示、さらにはDMVも走るジオラマなんかもありました。そんな感じでのんびり時間を過ごしてたら、帰りのDMVが登場してきましたので、これに乗り込みます。今回は出発時点で車内は6割くらい埋まってた感じでした。途中で数人ずつ乗ってきて、最終的に阿波海南駅までで9割ほど埋まってた感じでした。やはり目新しい乗り物ということで、ほとんどが観光客でした。しばらくはこんな感じなので地元の人が使うことはあまりできなさそうなのが残念ではありますね。


さて阿波海南駅でDMVを降りて、そのDMVを見送ってから、帰りのJRを待ってるのですが、そんな中、さっきの折り返し運用になる宍喰温泉行きのDMVが来ました…が、なんとこちら乗客ゼロ。そのままモードチェンジして去って行きました。なんかもったいない…その後、JRの牟岐方面から列車が到着。これが折り返しの徳島行きになります。席を確保してから外に出たら2本目のDMV、しかもこれも宍喰温泉行きが登場してました。こちらはさっきの牟岐方面からの列車から乗り換えた人たちでにぎわってました。このあたりのJRと阿佐海岸鉄道との連携が今後の課題なんでしょうね。で、この赤いDMVのお姿を見送ってからJRの列車の中に戻りました。で、さっき買っておいた早速ビールをいただきます。


帰りの徳島行きでは行きと反対側、山側の座席にしましたが、その道中はビール効果もあってうとうとしながらの移動でした。たまに目を覚ましたときにはその景色なんかを楽しみながら過ごしていました。そして阿南駅近くになると青空も見えてきたり、夕陽も見えてきたり、となかなかいい景色も楽しめました。車内はと言うと、阿南駅や南小松島駅から多くの方が乗り込んできまして、座席がほぼ埋まったかなー、と言った状態で終点徳島駅に到着となりました。


さてこの後に乗車するのは特急剣山・阿波池田行きですが、出発時刻まで1時間弱ありますので、徳島駅の駅ビル地下にある「徳島駅バル」という場所に来ました。今回こちらで訪問させていただいたのは「焼鳥酒蔵よい鳥」というお店です。こちら、徳島のクラフトビールが飲めるお店なので前からチェックしていたわけです。それではいただきます。まず一杯目は「まずはこれ!」と勧められてた新町川ペールエール。様子見でハーフサイズにしたらまあ足りない(笑)。2杯目はクレイジースタウトのUKパイント(580ml)。これは飲みごたえありました。おつまみはお通しのキャベツと味噌の他に阿波尾鶏のせせりタレ焼きをいただきました。これもまた良かったですね。そして時間ギリギリではありますが、3杯目にやっとさーIPAをUSパイント(470ml)でいただきました。これまた美味しいビールだったのですが、次の特急の出発時刻をにらみながら、そこそこ早めにいただきました。


で、ひと通り飲んで、残り時間7分ほどでお店を後にして徳島駅の改札へ。ちょうど目の前に止まってる特急剣山9号・阿波池田行きに無事間に合いました…ってか、駅地下バルだから、ギリギリまで飲めるってのがやっぱりありがたかったですね。そんなわけでこの後は特急剣山で先へと進みます。


特急剣山は2両編成な上に指定席が1両のうちの4列しか設定されてません。ただそうは言ってもその指定席が埋まらないってところがJR四国の苦しいところなわけです。道中、あたりが真っ暗になったこともあり、景色は楽しめないまま淡々と移動すること1時間20分。終点の阿波池田駅に到着するも、乗ってる人は指定席の4人だけ。うーむ、これは大変だわ、JR四国。


阿波池田からは特急南風・高知行きに乗車します。やってきたのは最新の2700系気動車です。でもって、今回の旅では初のグリーン車となりました。ただこのグリーン車、かなりすごかったです。後ろに乗客がいなかったので、目一杯リクライニングした上に、フットレストもあげたら、まあかなりリラックスできるわけです。しかもAC電源も付いてるし、Wi-Fiも付いてるし。いたれり尽くせりですわ。そんな中でフルリクライニングしてリラックスしながら車内でのひとときを過ごさせていただきました。一時間ちょっとで終点の高知駅に到着。まだ座ってたい気持ちがいっぱいな中、なんとか振り切ってホームに降り立ちました。今日の移動はここまでとなります。


今回、高知の繁華街にあるホテルを取ったのですが、今日は祝日な上に到着も遅かったこともあって、周囲のお店はかなり開いてないです。そんな中、ギリギリラストオーダー直前で僕を受け入れてくれた「さかなや道場 高知帯屋町店」で晩ご飯をいただきます。入店即ラストオーダーなので、悩む間もなく生ビールをオーダー。さらにおつまみを3つ頼んで今夜の晩餐スタートです。今日はここまでしこたま飲んできてますので、軽く喉を潤してから料理を待ちます。そしてその後に登場してきた今日の料理は生かつお塩たたき、ドロメ、生白子ぽん酢でした。高知に来たらやっぱり外せないかつおのたたき。ここのお店はカツオが分厚く切られてて美味しかったです。ドロメはその独特な食感が好きですし、白子ぽん酢は冬の定番で、これまた好きです。パパッと決めざるを得ない中で、なかなかいい選択をしたかな、と思っております。


とりあえず飲んだ後なので、〆の品をいただくべく、「製麺処 蔵木」に来ました。こちらでまずは「蔵木のちょい飲みセット」とあった、屋台餃子と生ビールのセットを注文しました。高知の〆は餃子と聞いてますので。で、こちらの餃子も高知らしい皮がカリカリして中はジューシーな餃子でした。ビールには合いますな。ただこちらのお店はラーメン屋さん…と言うかつけ麺屋さんなので、最後の〆はお店の人気No.1の牛モツつけ麺をいただきました。これまた美味かったですね。いやー、今日もさんざん飲んだし食べました。ごちそうさまでした。