031あしや温故知新VOL.31  ウルトラセブンがやってきた!!

 

「ウルトラQ」「ウルトラマン」「キャプテン・ウルトラ」に続くシリーズが放送決定された。


  武田薬品工業の1社提供で、円谷プロダクション・TBSが制作した特撮テレビ番組。

 もちろん、その名作中の名作こそ「ウルトラ00セブン」だった。

 

  1968年(昭和43年)お正月17日と14日に放送する分の製作会議では以前から1社単独スポンサーの武田薬品から本社のある地元でロケを求める声があがったことが話し合われたという。


脚本は沖縄県出身の「金城哲夫氏」が担当し、ウルトラセブン最強のライバルを誕生させる。「ウルトラマンにはバルタン星人」。


「セブンには、宇宙ロボット」を対決させる方針が決まっていた。


  実はこの「宇宙ロボット」の名前はスタッフや監督らが決めてしまったようです。「キンジョウさんの名前がいい!キング・ジョー」ではということになった。


  本作品は、1968年を迎えた最初の放映でした。お正月ということで、セブン初の前後編、しかも長期関西ロケの敢行です。


  また、それともう一つ画期的な変更がありました。念願のメインタイトルのスタイルも更新されました。砂が散っていって「ウルトラセブン」いう文字が浮かび上がるものから、ウルQ以来伝統の回転文字への変更です。


「スポンサーの武田薬品が大阪ということで、関西を舞台とした話をつくってくれというのが発端。それでシナリオハンティングをして、イチから作り上げた」(満田かずほ:談)


  本来は大阪での撮影を考えていましたが、近代建築の名作品「京都国際会議場」はロケ禁止。シナリオ作成のために他の地域の神戸へ行く途中に芦屋市役所を見つけ、これが京都国際会議場に似ている。


   周りを見ると美しいカトリック芦屋教会、背の高い消防署の望楼や芦屋川の石垣などからシナリオがどんどん沸いてきたそうです。

  

   芦屋市役所が「地球防衛軍・六甲防衛センター」として登場します。

 (ペダン星人の)ドロシーアンダーソン(劇中の役名)がいたのは、先日芦屋市の景観重要建築物に指定された「カトリック教会」「芦屋川河川敷とお屋敷の石垣壁」などでした。


  当時、ロケは芦屋の子供たちや大人たちにも大人気になっていました。


 写真は当時:精道小学校2年生だった「伊藤(小田)裕子さん」が貴重な写真を撮影していました。特にアンヌ隊員の写真は著書「アンヌ今昔物語 ウルトラセブンよ永遠に」で使われたものです。


 栄光の77ページ目に彼女の写真が使われています。


つづく