016あしや温故知新VOI.16「ぬえ塚」伝説、、、
芦屋公園の北側には「ぬえ塚」があります。
このお話はおよそ800年もの昔、源頼政が二条院にまねかれ、深夜に宮殿をさわがしていた怪鳥をみごとに射落としたことから始まりました。
それは、ぬえ(鵺)といって、頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビという奇妙な化鳥です。
源頼政が射た鵺の死がいをウツボ舟(丸木舟)にのせて、桂川に流したところ、遠く大坂湾へ流れ芦屋の浜辺に漂着したのです。
浦人たちは恐れおののき、芦屋川のほとりに葬り、りっぱな墓をつくったという物語。
芦屋に鵺の死骸が漂着したと記している『平家物語』に登場しております。
ぬえ塚伝説は、「摂陽群談」「摂津名所図会」などに記されているが、古墓にまつわる伝説の一つと思われます。現在の碑は、後世につくられたものです。
教育委員会の書かれています。確かに、鵺塚は京都や兵庫に数多く残っています。
大昔から芦屋の浜には竜神が住むとの伝説があり、打出の小槌の物語にもつながる民話も残っています。
妖怪ぬえと打出浜の龍神ではないか。
浜の漁師さんたちは竜神の祟りを恐れ9月に鎮魂祭を行ったとされています。
9月の龍神鎮魂祭りは台風などの嵐を龍神の仕業とするものでしょうが、「ぬえ」とはおそらくその台風などで流されて来た動物たちの死骸であったのかも知れません。
ですが現在の場所ではありません。
場所の特定は難しいのですが、海岸線のどこかであることだけは解っています。
さて、余談ですが芦屋にはキャラクターが存在しません。芦屋サマーカーニバルでカーニバル専用のキャラクターを作ろうとしたことがありました。しかし、頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビという奇妙な動物ですから可愛いくするには難しいのかも知れません。
【参考文献】
芦屋市史 昭和31年 本編・資料編
芦屋市史 昭和46年 本編・資料編
芦屋郷土誌 細川道草 昭和38年
芦屋の里 島 之夫 昭和4年
阪神間モダニズム 納屋 嘉治 平成9年
芦屋の生活文化史 民俗と史跡をたずねて 昭和54年 芦屋市教育委員会
精道小学校50周年