「誠」
私の好きな言葉でもあります。
一文字だと「誠」は「まこと、偽りでないこと」の意味があります。
儒教では、「仁、義、礼、智、信」の5つの徳を備えることで人生が豊かになることを説き、これらの教えを行動として表したものが「誠」です。
日本ではこれを応用した。いわゆる「武士道」があります。主君に忠誠を誓い、弱い人を助け、親孝行することなどを大切にする考え方なのです。
過去にあっては、
新撰組の「誠」は有名です。
純真でうそ偽りのない忠義一筋の「誠」の隊旗こそ、新選組が目指した理想の武士道です。
旗に書かれている誠はそのものです。
「誠忠」の旗もあったと証言もあり、そうだとすると、真心のこもった忠義と解釈され、
忠義ひとすじであることが誠となるのですが、
「武勇にして且つ―なり」〈吉岡徳明・開化本論〉の至誠とは全く、現代の誠とは違う形ですね。
また、
「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」 吉田松蔭先生
「精一杯の誠意で相手に接すれば、それで心をうごかされない人はいない」
吉田松陰先生の名言の一つですね。
「至誠勤労の良風を尚ぶ」江戸時代末期の農政家、二宮尊徳翁、報徳学園の校風三則にある言葉です。意味は、
感謝と真心をこめて、地道に努力(至誠、勤労)せよ というものです。
至誠とはそう解釈されます。
このように「誠」は熟語になり、ずいぶん意味が変わってくる事が分かります。
「誠」が名付けに使われる場合は、そのほとんどが男の子です。
誠(マコト)の一文字名前が戦後1950年頃から一気に人気が出て、明治安田生命の名前ランキングによると1952~1984年の33年間、トップ5に入り続け、1位も18回獲得しています。
これは、男の子に使われる漢字として歴代1位です。
「愛と誠」アニメが大ヒットした時に女の子に誠愛(セイア)と名付けた友人もおりますが、いつの時代もこの愛と誠は日本人の心に残る文字なのです。