俳優「櫻井翔」の凄さ!「ブラックボード」再び(その1)

 

「ブラックボード〜時代と戦った教師たち〜」は、201245日から201247日の3夜連続でTBS系列にて放送された日本のテレビドラマです。

 

 2017年の新春ドラマ「君に捧げるエンブレム」を観てから、櫻井翔さんという俳優の演技も素晴らしさに感激して、私自身が経験した阪神淡路大震災をテーマにした2010116日にフジテレビ系列の「土曜プレミアム」枠で放送されたドキュメンタリードラマ「阪神淡路大震災から15年・神戸新聞の7日間」をやっと観ることができました。

 

そして、2012年の戦争時代をテーマにした「ブラックボード~時代と戦った教師たち」を見ることができました。

 

 連続ドラマですが、それぞれの時代を描いた作品ですので1話完結の3部作品です。


 第一話の主演は社会派ドラマで定評のある櫻井翔さんがこれもまた、見事な演技を見せてくれています。

 

 大田区立都中学校(戦前は蒲田第1国民学校で戦後に改称された)がこの物語の主な舞台です。

 第一夜は軍国主義を教える教師と第二次世界大戦終戦直後の1947年を描いています。


 戦前から戦中の国民学校令から戦後、GHQの占領下で民主化が進み、学校教育年数は、6334制へと学校制度が変遷した時代になっています。


 戦後教育は完全に民主主義を目指したのですから、そこには帝国主義を全面的に否定することから始まったのです。

 

 大田区立都中学校の教師白濱正平(櫻井翔)は戦前、生徒たちに日本帝国主義の勝利でしか未来はないと精神論を基本に帝国主義を教え込んでいました。


 未来というその言葉を信じ勇んで少年兵などに志願した彼らは戦場で健康な体や心を失い、命を落とした者もいました。


 教え子たちを戦場へ送り込んだ白濱先生は戦地に向かう教え子にそれがどういう結果になるのかにためらいもありません。

この時の櫻井翔さんの一瞬だけ不安は黒板に書いた「未来」をいう文字を見るときに表れています。


 自分も出征することになり、戦場で一命を落とすことはありませんでしたが、右手を失ってしまいます。

 

 そして、白濱先生は復員することになります。

 事故などで片腕を失った場合の幻肢痛も意識をした演技をしていますので、そのあたりを見ると櫻井翔さんの役者魂を感じてしまいます。


 さて、終戦後、米国により日本での教育は一変し、白濱先生の帝国主義教育は否定されます。


 戦争のために学友たちと死別したり、心身に傷を負ったかつての教え子たちは白濱先生を許すことはありません、厳しい言葉で教え子たちから責め立てられます。


つづく