バンジョーBANJOという弦楽器があります。
ブルーグラスやC&W、アメリカンカントリーには欠かせないものです。
有名なブランドにGibsonがありますが、中々高額で手が出せない。
しかし、日本の楽器メーカーも素晴らしいモデルを制作していました。
東海楽器や富士弦楽器がそれです。
私が今回メンテナンスをしたのが、
トーカイ バンジョー TOKAI T-1200R HummingBird(GOLD MODEL)5-STRING BANJO
TOKAI 製 HummingBird の上位機種のGOLDモデルです。
上位機種だけあって、昔しは素晴らしい音色を響かせていました。
1975年製 45年前に製造された逸品です。
本体には、シャーラーのDチューナー、スライドカポ、サリバンのテールピースなどを装備し、ネックもほぼストレートで、フレットも一度打ち直していますが、いい仕事で仕上がっています。
スペックですが、
・ネックはメイプル、中芯ローズ
・リゾネータはホワイトシカモア
・フィンガーボードはエボニー
・トーンリングはベルブラス
・ペグにはシャーラーGOLD + シャーラーDチューナーが付いています。
ハードウェアGOLDで仕上げています。
カラー はインディアンレッド
販売価格(当時)1974年では、本体価格体
は120,000円 ケース 12.000円と国産バンジョーも価格もレベルは高く、本家のGibsonを凌ぐと言われ、プロもこの機種を好んで使っていました。
リゾネータを外して見ると、特注のベルプラス製です。
5弦のスライカポも今では、懐かしい。
このカポは演奏しにくいと今は使っている奏者は皆無。釘を打ちそれに弦を引っ掛けるのが主流になっています。
私は中学生でバンジョーに出会って1番欲しかったのがこのT1200でした。
高価すぎて、元町ロッコーマンの展示品を眺めているだけでした。
東海楽器も今はバンジョーは製造はされておらず、1970年代のバンジョーを幻の名機と言われています。
当時の日本の名工たちは、外国製を超える事に情熱を燃やした時代がありました。
このバンジョーも丁寧に作られていて、妥協のない仕上がりを見せています。
真面目に作っていたんだなぁ。
材質もこれだけの物で作るとなると現在では無理だろうし、材料も集まらないでしょう。
私も大学生の頃までは、バンジョーをまめに弾いていました。
しかし、車椅子のスポークに左指誤って入れてしまい骨折してから、ずっと二度と演奏する事もないだろうと遠ざかっていました。
指は現役時代には戻らないでしょうが、また、弾きたくなりました。
また、忙しくてメンテナンスをせずに保管しておりましたが、このコロナ自粛要請を受け実家でコツコツと仕上げました。
あとは、テンションを張るだけです。