法律の専門家の意見です。

新型コロナ感染者を見つけようとする行為に注意喚起!


 公的機関が発表した陽性者の限定的な属性を手がかりに情報を収集し、(赤の他人が)陽性者の氏名や勤務先などの属性をネットで公開したりすると、これは法律に抵触する可能性があります。


 名誉毀損、プライバシー侵害が問題となりうるかということです。陽性患者の社会的評価を低下させるため名誉毀損が成立しうると思いますが、真実性の抗弁が成立するかの問題です。


 公開した情報が真実であるとして、それを公開する行為に公益性、公共性があるのかが問題となります。


 公開した側は、感染拡大を防止するためという反論をするのかもしれませんが、濃厚接触者の調査等によって感染拡大防止に努めるのは行政の役割であり、その公開した人間が責任を負うべき問題ではないため、公益目的が認められ難いのではないでしょうか。


 名誉毀損は民事事件の損害賠償の問題としても、刑事事件の犯罪の成否としても問題となり、基本的には同じ枠組みで判断されます。また陽性患者が公開を欲しない私生活上の事実の公開になるため、プライバシー権の侵害も問題となります。


 プライバシー権侵害についても、正当な理由があるものであれば正当化される余地がありますが、新型コロナウイルスの感染状況というのは特にプライバシー性の高い情報であり、保護の要請が強い性質のものです。


 感染拡大防止に何らの責任を負わない部外者が勝手な判断で情報を開示すべき必要性があるとも考え難いことから、プライバシー侵害ありとして、慰謝料等の損害賠償義務を負うと考えられます。


【私の考え】


 実名や住所、新型コロナに感染しているかどうかなど、プライバシー情報を無断でさらされた場合は、書き込んだ人に情報の削除や慰謝料の支払いなどを請求できます。

 また書き込みが原因で個人が通勤・通学、就労に支障が出る恐れが生じた場合、書き込んだ人は業務妨害罪として刑法上の罪に問われる可能性もあります。

 これが答えなら、個人を特定するに前に、所属している会社や組織を特定する行為なども含まれるのだろう。


自らの危険回避行動として、誰が感染したのかを調査する事自体に問題があるというものです。

 新聞などで、個人が特定できるような情報を読者に提供される記事には問題ないのだろうか?


 最近のマスコミ報道を見ていると、極端な偏りを感じてしまうのは私だけではないだろう。



https://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/402075