芦屋にあった映画館

「芦屋会館」通称アシカン!


  茶屋ノ町で昭和25年に開業された映画館で現在の県立芦屋高校西側の道路を北に上がったところにありました。


  勿論、封切館として名作の洋画、邦画が上映され、満席や立ち見が出るほどの市民の娯楽施設でもありました。


  トイレは大きな錘がついたロープが上下するのような開き扉でした。


  私は幼稚園から小学校低学年までは病弱で海輪小児科の帰りにこの映画館で映画を観るのが好きだった。


  片手に甲陽市場のパン屋近江屋のサンライズ

  もう片手には地元飲料水メーカーワンエースのミルクコーヒー


父が仕事の帰りに迎えに来てくれるまでは芦屋会館、通称、アシカンで夕方まで過ごす事もありました。


アシカンの経営者と父が親しかったようで、2階部分にある映写室から映画を見たり、映写室のおじさんから映画のお話を聞くのが好きだった。


  たまに、中学生か高校生のお兄ちゃんがノートを取りながら映画を見ていたのが微かに記憶にありましたが、芦屋青年会議所理事長時代に対談することになった芦屋出身の映画監督、大森一樹さんが実はこの中学生だった。


  精道中学の私の先輩でしかも、有名な作家村上春樹さんの後輩である事も知りました。


  大森監督も小学生の私が何をしていたのか不思議で映画好きな小学生に驚かれたようでその事を覚えておられたので対談はめちゃくちゃ盛り上がってしまいました。


  アシカンのような映画館を芦屋市に復活させ「若手監督や映像作家などを育てたい」そんな夢を語ってくれました。

  今から20年前、映画館で出会ったのは50年前だ。


私がアシカンで観て覚えている映画は

忍者部隊月光!かっこよかった。

隠密剣士では剣道に憧れた。

フランケンシュタイン対バラゴン!怖くてしばらくトラウマになった。

サイボーグ009。アニメ作品を始めて観た。

ドクトルジバコ。洋画で強烈な印象だった。

007は二度と死ぬ。007は私のヒーロー。

勇者のみ。日本人とアメリカ人は仲良くなれる?て考え込んだ。

荒野の一ドル銀貨。主人公のジャンジュラ、ジェンマ?ジュリアーノか発音出来なかった。

他にも特撮映画や戦争映画。

私を夢中にさせました。


  一方、映画監督になった大森一樹監督は洋画がかなり好きだったそうです。


  勿論、東宝特撮シリーズなども好きだそうで、後に、ゴジラ対ビオランテの監督をされるエピソードが今も懐かしい。 


昭和45年11月30日

惜しまれながら、閉館し芦屋市唯一の娯楽施設は幕を閉じた。


みなさん!芦屋会館を覚えていますか?