恒例の終戦記念日に観る映画に
「0戦燃ゆ」を選びました。
1984年の東宝株式会社配給の戦争映画です。
ノンフィクションである原作に対し、映画は 3人の若者を主人公として、太平洋戦争の開戦から終戦までを描いたもので、原作は柳田邦男さんの3部作の発進編。
この映画のために、総工費7000万円で零戦1機を復元製作した。映画の撮影終了後、この零戦は海上自衛隊岩国基地にて保存・公開されていると記録にありましたが、私は現物をまだ見ていません。
映画に登場する設計者、堀越二郎さんが私と同じ6月22日生まれで、大学の時に流体工学の講義で、先生が堀越さんの飛行機の翼は世界一だったと熱心に語っていました。
私が同じ誕生日と知ると、何故か研究室で「海軍0式艦上戦闘機」通称0戦の模型を頂いた。映画を観るとこの先生との思い出が懐かしい。
さて、映画はそれまでの0戦を描いた作品とは違い、0戦のコックピットや操縦方法が忠実に再現され、リアルな物になっています。
また、主人公の搭乗員浜田は0戦の華麗なデビューから悲惨な最期まで、新鋭機、紫電改に眼もくれず、0戦に乗り続け、最後は撃墜されてしまう。
ラストシーンの0戦を終戦後に生き残った搭乗員や整備員が「0戦がくず鉄のようにされるのは可哀想だ」と燃して栄誉礼で贈る。
「浜田!いくぞ!」と親友が0戦を着火する。
石原裕次郎さんの主題歌「黎明」は涙が溢れてしまう。
日本が世界に誇れる航空機、0戦の誕生から最期までを描いた作品です。
日本人は戦後、航空機を製造、設計は許されなかった。
この世界最高の新鋭機0戦を作ったために、戦後、連合軍に世界の空から閉め出されたのです。
戦闘機の技術革新は世界の航空機の技術に後に転用される。
日本の製造技術を今もボーイング社は使っています。
その全てが0戦から始まったのです。