「サーキットの狼」実写劇場版・・・・

池沢さとし原作の「サーキットの狼」の劇場版。

1977年の作品です。漫画は少年ジャンプで連載され、爆発的なヒットになった!

 

「スピードとマシンの魅力にとりつかれた若者を描く」超大作と予告編も収録された。

脚本は中西隆三と山口和彦、監督は「空手バカ一代」の山口和彦監督です。

【あらすじ】

「矢田部モータースで働く主人公の裕矢は、彼の父は、ロータスの技師であったが、数年前のレース事故で死亡した(劇中は帰り路での事故)裕矢は父親の達成できなかったことのすべてを引き継ごうとスタントCARレースやアルバイト稼いだその金で、名車ロータス・ヨーロッパSPを手に入れ、公道レースの勝利するごとに星のマークをロータスのボンネットに刻んだ。裕矢はレーサー仲間から「ロータスの狼」と呼ばれるようになり、おそれられるようになった。裕矢の前にミキというBMWターボに乗る謎の女が現われた

 

そして、ナチス軍マークを付けたポルシェカレラRSの早瀬左近が出現。裕矢と左近の栄光の星マークを賭けた首都高速で引き分けた。そして、もう一人ライバル。パトカーで、フェアレディ240ZGに乗る沖田警官現れ、裕矢の母親の死の秘密を知っているたった一人であった。数日後、遂に対決の時が来た。鈴鹿サーキットでは、風吹、早瀬、そして警官をやめた沖田も参加して、高橋国光・星野一義・中嶋悟・長谷見選手などもランボルギーニカウンタックやデ・トマソ・パンティーラ・フェラーリディーノなどで登場しています。

 

亡くなられた夏木陽介さんも出演なさっている作品です。

 

VTRが発売されていましが、オークションなでも1万円を超える高額なものでしたが、最近、安価なDVDが発売されたので定価(2,700円)以下で手にいれたのですが・・・・

「ワクワクして見ました」

 

1977年当時の公開時、今津東映で見たものです。漫画とストーリーが違っていますが、

今、この作品を見ると結構、無茶な作品だったことが解ります。

 

まずは、冒頭、裕矢のロータス・ヨーロッパSPに後ろのバンパーかナンバープレートが吹き飛んでいるのがチラッと映り込んでいます。

しかも、アルミホィールから覗くタイヤサイズが175185の扁平率は80ほどのものです。

劇中のスーパーカーたちのサスペイションが弱いのか、ノーマ―ㇽなのか、ふわふわ感満載で安定していないのですから、このスーパーカーたちの足回りは大丈夫なのか?

 

また、裕矢はディーラーでロータスに頭金を払って、直ぐに公道ドライブをしていたのですが、名義や保険処理の手続きなどが一切ないのは笑えた。

一方、提供が「ロッテ」だからガムがやたら移り込んでいるのも面白い。裕矢(風吹真矢)とミキ(横本メイ)のクールミントガムを食べるシーンはエンディングでも使っている念の入れようです。初回でガムを食べてミキが「クールに行こう・・・」の台詞に失笑した。

 

日本オールスターレース(架空)のレースに国際A級レーサーと一般の公道レーサーが出るものあり得ないし、鈴鹿サーキットを5周したら山岳の公道でレースをするという無茶苦茶!

レース中に沖田と早瀬が事故でリタイヤ。

そして、彼らを救助している裕矢が優勝するという設定になっている。コーナーリングでステアリングをやたら回し過ぎです。あれでは、スピンしているどころではないでしょう。

加速する時はシフトダウン!から始まるのではないのも不思議だ。

 「イニシャルD」湾岸ミッドナイト」で見られるようなリアルに近い設定でないのが逆に新鮮だった。

もっとも恐ろしいのは・・・・あれ???と思って見直した部分があります。裕矢が着ているジャンパー右袖のワッペンには、「ROTAS」と書いてあります

LOTUS」の間違いでしょうが、

劇中で途中から「「LOTUS」しっかり直っているのが面白い。

 

とにかく、スーパーカーブームを知っている世代は一見の価値があります。

 

劇中にトヨタ2000GTが登場したり、今ではフェラーリやポルシェなどのアンティーク車でしかない往年の名車たちが画面で元気に走っているのです。

 

懐かしい作品です。当時は酷評さてたようですが、私はそうは思いません。確かにスリートーは無茶ですが、その分、目の前で当時の憧れのスーパーカーに出会えるんです。

 一度、観て欲しいと思います。

 私のコレクションDVDにしました。