天皇陛下85歳のお誕生日。

おめでとうございます㊗️

そして2018天皇杯 全日本レスリング選手権大会最終日。

注目の五輪女王対決。

伊調馨対川井梨紗子。

「これ、入場料取ってれば、一人5000円くらいの価値ありませんかね?」

とひな壇で藤沢全日本学連会長と話していたら、

「はせ、入場料取ってしまったら、ここの会場の貸し館料がべらぼうに高くなるんだよ。入場料無料だから、安く貸してもらえるんだよな!」

と、福田富昭会長。

(๑˃̵ᴗ˂̵)

それはさておき伊調馨対川井梨紗子。

昨日の予選第1試合は、試合慣れしていない伊調馨が、間合いを測ったままで終わった、という感じ。

川井梨紗子も実力差で勝ちきったというわけではなく、組み手の手数の差で僅差勝利という納得いかない感じだった。


そして決勝戦。

組み合わせがノルディック方式になったからこそ、運命のいたずらか、決勝で再選。

この方式は、観る方は2度の対決を楽しむことが出来るから嬉しいけど、やる方は心理戦が重なってシンドかろう。

とりわけ現役?の川井梨紗子はやりづらい。

昨日の今日、直ぐに再戦できたことは、伊調馨に有利。

必ず動きを修正して来る、と想定された。

《第2ピリオド残り1分まで2点差のビハインドならば、必ずタックルを取りに行く。
そのために昨日以上に組み手争いは激しくなり、さらに圧力をかけて行く。
そして、組手の展開でスペースを作り、必ず取りに行く》

‥‥と見ていたら、そのまんまの試合展開になった。

おそらく、徹底的に組手のドリル練習をしてきたのだろう。

そのための体づくりも徹底的にやってきたのだろう。

肩の筋肉の盛り上がりや細くなったけどしなやかな下半身は、とても34歳とは思えない若々しさだった。

ここまで追い込めること自体が凄い。

というか、レスリングが好きなのだろう。

案の定、第2ピリオド残り1分のところでパッシーブを取り1ー2。

川井梨紗子は表情に余裕がなく追い込められて後ずさり。

伊調馨のラッシュはここからが凄いところだ。


左差しから圧力をかけて、前に出て、追い込んで、川井梨紗子がステップを左に踏んで甘くなった左サイドから鋭く入り込んでの片足タックル。

見事だった。

さらに体を詰めて、圧力をかけて、そして確実に2ポイント奪取。

そのまま時間稼ぎの股裂きへ。

残り10秒、川井にはもう返す気力も余力もなかった。

優勝は伊調馨🏅

見事な勝利。

東京五輪に向けて、まだ第1段階だが、アドバンテージを最初にかけた事でさらに自信を深めたことだろう。

対する川井梨紗子。

前に詰めて圧力をかけ、小刻みのステップと素早い組手の展開が持ち味にもかかわらず、その上手をいかれてしまった事を深刻に受け止めた方が良い。

伊調馨さんの堅い守りと残り1分を過ぎてからのアタックを想定しての技術展開と体力が必要だ。


これまでの組み手の技術に加え、右からも左からも差して攻める圧力や、厳しいおっつけやツーオンワンでの崩し。
そして上下前後のフェイントや抜きとのコンビネーションも必要だろう。

来年6月の全日本選抜が第2ラウンド。
さらにハイレベルな闘いが期待される。

やってる方は堪らないだろうが、観ている方は興奮を抑えきれない。

本日は中村倫也(フリー65)が阿部との闘いを制して三位入賞。

この階級は乙黒選手の実力が飛び抜けているが、チャレンジし甲斐のあるところ。

倫也は、からだもまだ65になりきっていない。

あと半年。

今回の全日本選手権に出た全ての選手には、選抜という第2ラウンドがある。

頑張ってほしい。


全試合後に表彰式、そして評議員会。

評議員会では、今年の不祥事を受けた再発防止策の一環として、インティグリティ規約改正案が了承される。

理事の選び方や、相談窓口の設置。

夜は、学生の納会。

今年一年ご苦労さまでした。

久木留監督賞は、桑山裕紀。

馳OB会長賞は、石井良祐。

佐藤満賞は、井出光星。

新主将は、松雪泰成。
副将は、中村剛士と藤波諒太郎。

今年は井出光星主将のもと、本当に素晴らしいチームとなった。


来年は松雪泰成を軸に、さらにチームを盛り上げてほしい。

目標は、インテリジェントレスラー。

文武両道。