世界レスリング選手権大会三日目。

女子。

48キロ級の登坂えり選手は、連覇。

金メダル。

圧勝。

努力の天才。

55キロ級の浜田ちほ選手は、初出場、初優勝。

昨年までは吉田さほり選手の独断場。

五輪も含めて14連覇のお家芸階級を、その伝統を守り切った。

決勝戦は、緊張からか、そして相手の組みついてくるパワーに圧倒されてか、なかなかタックルに入れなかった。

が、第2ピリオド、相手に疲れが出てきたところで、見事な返し技が決まり、感動の初優勝。

素晴らしかった。

しかし、われわれ男子フリースタイル選手団は、午後10時20分の飛行機に乗らねばならず、浜田さんの金メダルを見届けて、タイムアップ。

会場から空港に向かう。

その空港で、69キロ級の土性さら選手の涙の銀メダルを知る。

残念。

金メダル候補であっただけに、悔しいだろう。

第1ピリオドで膝をけがして、我慢しての戦いで、残り10秒で逆転された・・・との情報に接する。

来年の雪辱を期していただきたい。

コンディションが良かっただけに、本当に、本人が一番悔しいだろう。

これで、大会三日目が終わって、金メダル2個、銀メダル2個。

男子の銀メダルが、うれしい。

それも、世界で一番層が厚いといわれる74キロ級での銀メダル。

その決勝戦も、惜しい敗戦。

やればできるを証明してくれた高谷選手。

素晴らしい見本ができた。

「攻撃しなきゃ!」

という高谷選手の努力と執念と、それを支えたチームJAPANの団結力。

ほかの選手も見習ってほしい。

やればできる。

今回はターゲット選手として、若手を帯同した。

練習パートナーであったり、雑用掛であったり、そして何よりも、若手に世界の空気を間近で体験させることができた。

この勢いを、来年につなげていきたい。

和田フリー強化委員長のお披露目でもあった今回の世界選手権。

われわれも、和田委員長を信じて、最大限のサポートをしていきたい。

午後9時過ぎにはタシケント空港に到着。

お世話になったボランティア通訳の方々、ありがとうございました。

午後10時20分、アシアナ航空機で、離陸。