本日は、丸一日、機内での移動日。
リオ~パリは、11時間。
パリ~成田は、11時間。
トランジット2時間もも入れると、24時間の旅。
機内で、今回の出張報告エピソードなどをまとめましたので、どうぞ、ご覧ください。
① スポーツボランティアの限界
サッカー国際審判の3名から出された意見。
「Jリーグでは、われわれはプロ審判として活動しています。しかし、プロ審判は全体でみても少ないんです。ほとんどは体育教員です。しかし、兼業規定があり、それは都道府県の教育長しだいなんです。審判も資格のいる業務ですし、試合成立には欠かせない存在です。なんとか、審判業務を円滑に行うことができるようにできませんか?」
と。
この訴えにはいくつかの課題が潜んでいる。
まずは、審判もプロで食べていけるようにすること。
二つ目は、試合成立のためにも、資格のある審判がちゃんと現場を離れて試合に参加できるような代用教員制度があればということ。
三つ目は、兼業規定について、全国的に統一されたシステムが必要であるということ。
そして、この問題は、サッカーだけではなく、どの競技においても直面している問題であること。
現在日本では、ほとんどのスポーツ競技の公式審判は、ボランティアで支えられている。
サッカーなどのプロのある競技の一部だけで、プロ審判がいるだけで、甲子園の高校野球も、バレーボールも、ラグビーも、体操も、陸上競技も、そのほとんどは、心あるボランティアで支えられている。
ところが、そのボランティアも、毎度のことになると、職場はいい顔をしない。
職場の理解を得て、自らの金銭的負担や時間を犠牲にして、家族までも犠牲にして成り立っているのが、公式審判や、競技団体の運営役員という存在。
2020オリパラ大会を前にして、ここを少し整理すべきだと、感じている。
なぜならば、競技役員も審判も、その業務に関してはプロでないと、五輪自体を、パラリンピック自体を運営できないからだ。
競技に通じた国際規格の審判や運営役員や接遇の専門家がいないと、それ以外の本当の素人であるボランティアを指導できないからだ。
五輪の時だけ良ければいいというものではない。
五輪前には、いくつかの国際大会や国内大会を、リハーサルとして開催しなければならない。
そのたびに、職場の理解を得ることは、とても骨の折れる作業である。
だからこそ、協議を運営するための専門的な人材を登録制度にしてでも、しっかりと確保すべき。
そのうえで、代用教員であったり、職場が困らないようなバックアップ体制をとっていただけるような恒常的なシステムが必要。
そのためにも、運営役員や審判を招集する際の委嘱状については、「総理の名前」「文部科学大臣の名前」「オリパラ担当大臣の名前」「オリパラ組織委員会会長の名前」で出すことが重要。
各競技団体の会長名だけでは、なかなか威力?を発揮しない。
ここは、国家的プロジェクトであるということと、そもそも、スポーツを支えることの重要性というスポーツ基本法の理念を具現化する意味でも、そうすべきだろう。
② 現地日本人学校か、アメリカンスクールか。
リオの日本人学校は、小学1年生から中学2年生まで、わずか15名の小規模校。
したがって、現地での協力組織あればこそ、校舎を確保し、教職員を確保し、予算を確保したうえで、立派な教育活動が展開できる。
しかし、日本人学校に行くか、アメリカンスクールに行くかは、選択は個人の自由。
そうすると、べらぼうに授業料が高いにもかかわらず、アメリカンスクールを選んでしまう保護者も多いとのこと。
大使館関係者はとりわけ。
なぜか?
単位の互換性なのか、国際的に通用する教育をしているからか、英語圏だからか、評判なのか、それはよくよく分析してみる必要があろう。
でも、日本国家の戦略性を考えれば、本来ならば、こぞって日本人学校へ行きたくなるような教育機関となるべきであろう。
そして、日本人学校が世界中に、経営安定的に存在することこそ、教育的ばかりでなく、外交的・文化的価値観があるのではないだろうか?
たとえば、中国の孔子学院は、まさしく世界に展開されているが、外交上の戦略そのものであり、中国政府は大変な支援をしている。
アメリカンスクールは、これもまた、アメリカ政府の理念と戦略のもと、授業料は高いにもかかわらず、世界中にニーズがある。
かたや、日本人学校は?
グローバル社会に生きるたくましい人材を育成しようとする安倍内閣において、この日本人学校や日本語教育や、海外子女教育について、もうちょっと予算もかけて制度的に支援すべきではなかろうか?
海外で日本人教育・日本語教育に従事している教職員のご意見と志を伺っていると、その特段のご努力に頭が下がる。
でも、特定の教師陣の献身的奉仕的精神だけでは、学校は運営できない。
2020オリパラ東京大会を控えた今こそ、海外の日本人学校をインターナショナルなレベルに持っていくべきではなかろうか?
③ ロープウェー(ポン・デ・アスカル)
今回が二度目のロープウェー。
築102周年の歴史。
どうして岩山にこんなロープウェーをかけたのか?
大変な難工事だったことは想像に難くない。
リオ市内を一望にする展望は、観光客の為だけではなかったに、違いない。
なにか、戦略的な意味合いがあったのだろうと、そんなことを考えながら、そういえば、ゴルゴドバの丘のキリスト像も・・・
④ 登山電車(ゴルゴドバの丘)
市内を見下ろせる最前列左側座席に陣取って、リオ市内を一望する。
絶景。
で、やっぱり考える。
どうしてこんな難工事をやり遂げることができたのか?
そのモチベーションとはいったいなんだったのか?
多民族国家ブラジルのおだやかで陽気な国民性と、何らかのかかわりがあるのかどうか。
開拓したポルトガル国家との歴史的な経緯もあるだろう。
何のために、市内を一望できるこの場所に、キリスト像を建てたのか。
⑤ マラカナン競技場
屋根が開いていて、暑くて暑くて、まともに試合を見ていられない。
ので、ラウンジに行くと、同じことをか投げているサポーターたちで満杯。
ビール飲んで、大声で叫んで、喜んで、怒って、サッカーに熱狂していた。
でも、タダだからと言って、ビール飲みすぎじゃない?
⑥ ブラジルレスリング協会トレーニングセンター
簡易宿泊施設や台所も備えたレスリング協会。
1階にトレーニングマット2面。
2階がシャワーや生活施設。
3階にオフィス。
その活動を支えているガマ・フィリオ会長。
敬意を表したい。
まだブラジルでは、わずか20年強の歴史しかないレスリング競技。
なんとか、がんばって、リオ五輪でメダルを掲げてほしい。
とりわけ、女子に有望選手が多い。
「これからも、日本のNTCを大いに活用してください。われわれ日本選手団がリオ五輪前にこちらに来る時は、しっかりとサポートお願いします!」
と。
⑦ キス魔?ヌズマン組織委員会会長
リオ五輪組織委員会の陽気なヌズマン会長は、自ら宣言するほどのキス魔。
さっそく桑野副領事もキスされまくってました。
「はせせんせ~~、今度うちにおいでって誘われたんですけど、どうしましょ~~~!」
「・・・・行ってみたら?」
「・・・・」
というわけで、リオ五輪組織委員会、いいね!
リオ~パリは、11時間。
パリ~成田は、11時間。
トランジット2時間もも入れると、24時間の旅。
機内で、今回の出張報告エピソードなどをまとめましたので、どうぞ、ご覧ください。
① スポーツボランティアの限界
サッカー国際審判の3名から出された意見。
「Jリーグでは、われわれはプロ審判として活動しています。しかし、プロ審判は全体でみても少ないんです。ほとんどは体育教員です。しかし、兼業規定があり、それは都道府県の教育長しだいなんです。審判も資格のいる業務ですし、試合成立には欠かせない存在です。なんとか、審判業務を円滑に行うことができるようにできませんか?」
と。
この訴えにはいくつかの課題が潜んでいる。
まずは、審判もプロで食べていけるようにすること。
二つ目は、試合成立のためにも、資格のある審判がちゃんと現場を離れて試合に参加できるような代用教員制度があればということ。
三つ目は、兼業規定について、全国的に統一されたシステムが必要であるということ。
そして、この問題は、サッカーだけではなく、どの競技においても直面している問題であること。
現在日本では、ほとんどのスポーツ競技の公式審判は、ボランティアで支えられている。
サッカーなどのプロのある競技の一部だけで、プロ審判がいるだけで、甲子園の高校野球も、バレーボールも、ラグビーも、体操も、陸上競技も、そのほとんどは、心あるボランティアで支えられている。
ところが、そのボランティアも、毎度のことになると、職場はいい顔をしない。
職場の理解を得て、自らの金銭的負担や時間を犠牲にして、家族までも犠牲にして成り立っているのが、公式審判や、競技団体の運営役員という存在。
2020オリパラ大会を前にして、ここを少し整理すべきだと、感じている。
なぜならば、競技役員も審判も、その業務に関してはプロでないと、五輪自体を、パラリンピック自体を運営できないからだ。
競技に通じた国際規格の審判や運営役員や接遇の専門家がいないと、それ以外の本当の素人であるボランティアを指導できないからだ。
五輪の時だけ良ければいいというものではない。
五輪前には、いくつかの国際大会や国内大会を、リハーサルとして開催しなければならない。
そのたびに、職場の理解を得ることは、とても骨の折れる作業である。
だからこそ、協議を運営するための専門的な人材を登録制度にしてでも、しっかりと確保すべき。
そのうえで、代用教員であったり、職場が困らないようなバックアップ体制をとっていただけるような恒常的なシステムが必要。
そのためにも、運営役員や審判を招集する際の委嘱状については、「総理の名前」「文部科学大臣の名前」「オリパラ担当大臣の名前」「オリパラ組織委員会会長の名前」で出すことが重要。
各競技団体の会長名だけでは、なかなか威力?を発揮しない。
ここは、国家的プロジェクトであるということと、そもそも、スポーツを支えることの重要性というスポーツ基本法の理念を具現化する意味でも、そうすべきだろう。
② 現地日本人学校か、アメリカンスクールか。
リオの日本人学校は、小学1年生から中学2年生まで、わずか15名の小規模校。
したがって、現地での協力組織あればこそ、校舎を確保し、教職員を確保し、予算を確保したうえで、立派な教育活動が展開できる。
しかし、日本人学校に行くか、アメリカンスクールに行くかは、選択は個人の自由。
そうすると、べらぼうに授業料が高いにもかかわらず、アメリカンスクールを選んでしまう保護者も多いとのこと。
大使館関係者はとりわけ。
なぜか?
単位の互換性なのか、国際的に通用する教育をしているからか、英語圏だからか、評判なのか、それはよくよく分析してみる必要があろう。
でも、日本国家の戦略性を考えれば、本来ならば、こぞって日本人学校へ行きたくなるような教育機関となるべきであろう。
そして、日本人学校が世界中に、経営安定的に存在することこそ、教育的ばかりでなく、外交的・文化的価値観があるのではないだろうか?
たとえば、中国の孔子学院は、まさしく世界に展開されているが、外交上の戦略そのものであり、中国政府は大変な支援をしている。
アメリカンスクールは、これもまた、アメリカ政府の理念と戦略のもと、授業料は高いにもかかわらず、世界中にニーズがある。
かたや、日本人学校は?
グローバル社会に生きるたくましい人材を育成しようとする安倍内閣において、この日本人学校や日本語教育や、海外子女教育について、もうちょっと予算もかけて制度的に支援すべきではなかろうか?
海外で日本人教育・日本語教育に従事している教職員のご意見と志を伺っていると、その特段のご努力に頭が下がる。
でも、特定の教師陣の献身的奉仕的精神だけでは、学校は運営できない。
2020オリパラ東京大会を控えた今こそ、海外の日本人学校をインターナショナルなレベルに持っていくべきではなかろうか?
③ ロープウェー(ポン・デ・アスカル)
今回が二度目のロープウェー。
築102周年の歴史。
どうして岩山にこんなロープウェーをかけたのか?
大変な難工事だったことは想像に難くない。
リオ市内を一望にする展望は、観光客の為だけではなかったに、違いない。
なにか、戦略的な意味合いがあったのだろうと、そんなことを考えながら、そういえば、ゴルゴドバの丘のキリスト像も・・・
④ 登山電車(ゴルゴドバの丘)
市内を見下ろせる最前列左側座席に陣取って、リオ市内を一望する。
絶景。
で、やっぱり考える。
どうしてこんな難工事をやり遂げることができたのか?
そのモチベーションとはいったいなんだったのか?
多民族国家ブラジルのおだやかで陽気な国民性と、何らかのかかわりがあるのかどうか。
開拓したポルトガル国家との歴史的な経緯もあるだろう。
何のために、市内を一望できるこの場所に、キリスト像を建てたのか。
⑤ マラカナン競技場
屋根が開いていて、暑くて暑くて、まともに試合を見ていられない。
ので、ラウンジに行くと、同じことをか投げているサポーターたちで満杯。
ビール飲んで、大声で叫んで、喜んで、怒って、サッカーに熱狂していた。
でも、タダだからと言って、ビール飲みすぎじゃない?
⑥ ブラジルレスリング協会トレーニングセンター
簡易宿泊施設や台所も備えたレスリング協会。
1階にトレーニングマット2面。
2階がシャワーや生活施設。
3階にオフィス。
その活動を支えているガマ・フィリオ会長。
敬意を表したい。
まだブラジルでは、わずか20年強の歴史しかないレスリング競技。
なんとか、がんばって、リオ五輪でメダルを掲げてほしい。
とりわけ、女子に有望選手が多い。
「これからも、日本のNTCを大いに活用してください。われわれ日本選手団がリオ五輪前にこちらに来る時は、しっかりとサポートお願いします!」
と。
⑦ キス魔?ヌズマン組織委員会会長
リオ五輪組織委員会の陽気なヌズマン会長は、自ら宣言するほどのキス魔。
さっそく桑野副領事もキスされまくってました。
「はせせんせ~~、今度うちにおいでって誘われたんですけど、どうしましょ~~~!」
「・・・・行ってみたら?」
「・・・・」
というわけで、リオ五輪組織委員会、いいね!