3時24分起床、ニュースチェックの後、帰国のパッキング。

そして、経費清算、はせ日記作成、出張報告書作成。

いつもながら、海外出張の各種報告書作成は、緊張する。

しかし、大切な記録であり、党本部に提出する文書でもある。

高いお金で出張させていただいているのであり、その成果はしっかりと記述しておきたい。

午前7時、事務作業終了。

シャワーを浴びて、7時半にはチェックアウト。

1623号室よ、ありがとうございました。

枕銭をチップにおいて、退出。

ロビーのレストランで朝食を終えて出てくると、審判団3名(西村さん、相楽さん、名木さん)がいらっしゃったので、ソファで懇談。

「ところで馳さん、聞いてくださいよ!」と


うかがったのは、スポーツ界における重大なる難問。

これはどの競技にも起こっている課題であり、政策として対応することをお約束する。

(詳細は、明日、7月6日のはせ日記に記述します)

午前8時、ホテル出発。

領事館の貝塚さんがわざわざお出迎え。ありがとうございます。

土曜日ということもあり、街中は空いている。

おとといの大渋滞(市街地移動に3時間)が記憶にあるために、どうしても街中へ出ることに緊張感があるのだが、本日はすいすいと。

8時半過ぎには、目的地の「ゴルゴドバの丘」登山電車口に到着。

予定よりも1時間も早く着いちゃったよ。

ま、いっか。

広場の横にあるお店で、帰国用のお土産を購入。

このお土産店を経営しているのは日本人2世3世のご家族。

日本的な気配りが行き届いており、何度も試着させてくれたり、ラップに丁寧に商品を包んでくれたり、至れり尽くせり。

次から次へとお客様が入ってくる理由がよくわかった。

Tシャツやマグネットを購入。

出発30分前には登山電車口に移動したのだが、待合室でメキシカン旅行者グループに遭遇。

この一団、音楽を大音量でかけて、大合唱するわ、勝手に舞台で踊り始めるは、とにかく大騒動。

うるさくてしかたないのだが、あまりの陽気さに、世界中からやってきた観光客のみなさんは、一緒に踊りだしたり、苦笑いしたり。

メキシカーノ、さすがだ。

このメキシカン軍団、登山電車に乗っても音楽は鳴らしっぱなしで、大歓声と歌と大笑いもそのまんま。

・・・国民性とはいえ、ちょっと、大迷惑なんですが・・・・

その登山電車はそろりそろりと昇っていく、ゴルゴドバの丘を。

よくもまぁ、こんな大岩石の上に、急な坂道を切り開いて登山電車を作ったものだ。

ものの15分ほどで、頂上に到着。

大パノラマ。

世界的にも有名な、両手を左右に180度に開いたキリスト像の真下に到着。

われわれも、ほかの観光客の皆さんと同じように、巨大なるキリスト像の前で、記念撮影。



空は澄みわたる青空。

見上げればキリスト像。



神々しいほどの聖地。

思わず合掌。

ちなみに、頂上にもお土産屋さんが3軒あるのだが、下の日本人が経営する良心的なお店と比べると、お値段は、ほぼ、倍額。

・・・先に買っておいてよかった・・・・

およそ45分間、滞在。

日本からのバッグパッカーや、ワールドカップ観戦観光客とも声を掛け合って知り合いになり、しばし、ブラジルと日本の違いについて懇談。

「でもね、ブラジルの人に聞くと、神様は日本人かもしれないって、真顔で言うんですよ!」

「それどうして?」

「戦争で負けたのに、世界有数の経済大国に復活したし、東日本大震災であれほどの被害を受けたのに、ものすごい勢いでまた復興しつつあるし。きっと日本人こそ神様の原点に違いない、って!」

復活のシンボル、というわけね。

そう思っていただけるだけで、なんか、「日本人として」、と構えてしまいそう。

正午過ぎ、登山電車でそろりそろりと下山。

大衆食堂「MATSUDA」にて、お昼ごはん。

かつ丼。

デザートには、土曜日だけだという、お店で手作りの「おはぎ」が出てきたし、熱い日本茶もサービス。

「このお店、領事館からも近いので、館員の食堂みたいなところなんです!」

と、桑野副領事、飯島さん、貝塚さん。

注文したのはただのラーメンや天ぷらうどんや親子丼なんだけど、ここがリオデジャネイロと思うだけで、大感激のお味。

まぎれもなく大衆食堂の味。

午後は、競馬場の中にある、電通さんがこしらえた、ワールドカップ期間中限定の「Japanおもてなしパビリオン」へ。

競馬場の中にあるということで、どんなだろう、馬事公苑みたいなところかな?と想像していたのだが、行ってみてびっくり仰天。

入口で30レアル支払ってはいるのだが、中は親子連ればかり。

「どうして?」

「リオでは、こうして親子連れで遊ぶ場所がほとんどないんですよ。ここは、ミニ遊園地があるし、人工芝の上ではどこででもサッカーボール蹴っていいですし、屋台で美味しいビールやホットドッグやブラジル料理は注文できるし、FIFA公認のお土産物ショップはあるし、日本おもてなし館はあるし、とにかく、子供を遊ばせていても安心・安全だからです!だって、一人30レアルって、それ相当の所得のある人しかこれませんし、まわりは警備員がいますし、とにかくのびのびできるからです!」

と。

なるほど。

ご案内いただいた電通関係の日本人スタッフのかたがたも、思わぬ広告効果にびっくり。

「地元の新聞社やテレビ局とタイアップしてのテーマパークなんです。フジテレビのお台場公園みたいなものです。子どもたちの口コミで大々的に知れ渡って、日に日に来場者が増えてます。パブリックビューイングでサッカー観戦できるし、夜中の4時までのクラブダンステントもあります。子どもから大人まで、入れ替え制みたいな感じで一日中にぎわってます。リオでの新たなアミューズメントパークのヒントになればと思ったんですけど、大当たりですよ!」

と。

本当は、アメリカやイタリアやロシアも出資予定だったらしいのだが、クリミア半島問題で

「それどころじゃなかろう」

ということで撤退。

結局、残ったのは日本だけ。

「・・・・だったんだけど、余計に好感をもって歓迎されたんですよ!」

と教えてくださった電通の代表者。

さすが日本人。

このおもてなし精神で、五輪期間中のJAPANハウスを運営していただければ、これにすぐる喜びはない。

電通さん、ぜひ、お願いします。

観光庁のクールjapan戦略も、スポーツツーリズム戦略も参加すれば、もっともっと、日本を発信できそう。

なんてったって、競馬場の中の馬事公苑ってとこが、ロケーション的に最高。

安全だし、見晴らしはいいし。

おれもついつい、ミニ観覧車に乗りたくなった気分。



これで視察はすべて終了。

同行の鈴木代議士が、葉巻のお土産を買いたいということで、ショッピングモールへ。

ここは、日本で言えば、ララポート横浜みたいな総合複合店。

お店を見ているだけで、夢心地の気分。

フードコートも備えており、1階から5階まで、広大な空間に休日丸一日が吸い込まれそうな壮大さ。

次に、同行の鮫島さんが「チョコ買いたい」ということで、街中のスーパーへ。

これは、うちの近所の「マルショー」みたいなお店。

ほとんどが生鮮食料品で、新鮮な果物や野菜やお肉にお魚も。

リオ市民の台所、って印象。

ここでも、興味津々で、品ぞろえをチェック。

というわけで、みなさんは、めいめいがお土産も購入して、最終日のスケジュールすべて終了。

おつかれさまでした。

ご同行いただいた桑野副領事、本当にお世話になりありがとうございました。

「リオ五輪までこちらにいて頑張ってね!」

と激励すると、

「いや~~、私も婚活しないといけないので、そろそろ東京に戻していただけるんじゃないかと・・・・」

と期待に満ちた笑顔。

そっか、女性外交官の一つのハードルが、結婚か。

岸田外務大臣、こういう優秀な女性官僚の人生設計としあわせも考慮した人事を、お願いしますね。

「でもさ、パートナーにふさわしい男性をリオで見つけるか、それか、社内恋愛できそうな相手を東京から派遣してもらうという手もあるんじゃない?」

と指摘すると、

「まぁ、それも、そうなんですけど・・・・対象となる人が多ければ多いほど自分にふさわしい人がいるかもって、いいじゃないですかぁ・・・・」

と、揺れる女心。

勉強になりました、官僚の婚活。

大切ですよね、はい。

午後6時、リオ国際空港に到着。

出国準備をお手伝いくださった高瀬総領事、桑野副領事、アルソック派遣の飯島領事、そして派遣員の貝塚さん。

お休みの日にもかかわらず、最後まで素晴らしいおもてなしをありがとうございました。



最高の視察日程を消化できました。

この成果を、リオ五輪の強化や、2020オリパラ東京大会の準備に生かします!

またお会いできますことを願って、午後7時5分、離陸。

エールフランス442便で、パリへ、10時間。