藤田嗣治の絵画は、海外や日本国内の各地に散らばって展示されているが、これほどの量の絵が一堂に会するのは、非常に珍しい。
この展覧会では、風景画、肖像画、裸婦、宗教画など9つのテーマに分かれて、作品が展示されている。彼の活動は日本、フランス、ニューヨーク、中南米に渡っており、生涯で4人の伴侶が彼の創作活動を支えていた。
その中で、自分が最も驚いたのは、彼が58歳の頃、戦争中の疎開で活動していた場所が、私の故郷の地だったことだ。
それを知り、藤田嗣治になんとも言えない親近感を抱いた。だが、藤田は、人生の最期をフランス人として終えた。そんなコスモポリタンのスケールの大きさに、自分も一歩でも近づきたいと、彼の余韻がしばらく頭から離れなかった。
