「脂肪注入による乳房再建」乳房再建セミナー in KOクリニック | がじゅまる徒然記☆

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40代、フツーの会社員。
2010年、乳がんが見つかりました!        
治療と乳房再建、母の原発不明癌治療、
人生山あり谷あり!だけど夢もいっぱい!
ハッピーライフの日記です (^。^)

6月24日(土)、横浜の再建サロンのあと、お仲間のみなさんと参加した、脂肪注入再建のセミナーについて記録を残しておきます。
 
患者さん ご家族むけ乳房再建セミナーピンク薔薇
乳がんを美しく治す 【脂肪注入による乳房再建】

○脂肪注入の基礎
(脂肪注入 / コンデンスリッチ脂肪注入 /脂肪幹細胞付加脂肪注入 )
  横浜市立大学市民総合医療センター 

   形成外科 佐武利彦医師

○根治性と整容性を追求した乳がん手術
  聖マリアンナ医科大学 

   乳腺内分泌外科 志茂新医師

○脂肪注入による乳房再建の実際・ヌーグルベリーの使用法
  横浜市立大学市民総合医療センター 

   形成外科 武藤真由医師

○術前後のケアと注意点について
  KO CLINIC for An6aging  

   看護師 神谷亜輝/中川真希

○乳がん患者さんの美肌スキンケア
  KO CLINIC for An6aging 

   院長 黄聖琥医師


「脂肪注入」と言っても、移植する脂肪の質によって3分類されるそうです。
 
脂肪注入 →取り出した脂肪を遠心分離して、取り出した脂肪細胞を移植する。
コンデンスリッチ脂肪注入 →①の中で採取した脂肪細胞の、若い脂肪細胞を移植する。
脂肪幹細胞付加脂肪注入→文字通り、幹細胞を加えて脂肪細胞を移植する。
 
①は、現在KOクリニックで通常行われている方法です。皮下脂肪がわりと残っていて、良い胸筋が残っていれば十分効果は期待できるとのこと。(皮膚の下の状況は、患者さんの立場ではわからないですね...)費用は1回40~50万円ほど。
 
②は豊胸の美容クリニックでよく行われている方法。例えば、①で3回脂肪注入を受けてもあまり定着していない方に実施すると、良い結果になる傾向。費用は1回60万円ほど。
 
③は大学病院でのみ実施されており、脂肪加工の過程から違うのだそうです。費用は1回130~150万円ほど。そして、放射線照射を受けた方に主に適用しているとのこと。(照射から1年以上経過していること。)皮膚の状態も同時に改善できる方法なのだそうです。
 
また、神奈川県川崎市の聖マリアンナ医科大学病院の乳腺外科では、脂肪注入再建とコラボした、というか、より脂肪の定着率を上げるべく、根治性を下げずに脂肪組織を残した乳がん手術が行われているそうです。
 
乳がん手術のコツは、
・乳房の上と横は残し目にする。
・大胸筋前の脂肪を残し目にする。
・乳頭直下の脂肪を取りすぎないようにする。
だそうです。
もちろん、腫瘍の位置により、適用は変わってきます。
 
再建方法により、乳腺切除手術の段階から違いがありますね。
乳がんを告知されたばかりのパニックの時に、再建方法の選択まで冷静に考えられるのかどうか...。
 
そして、聖マリアンナ医科大学では、「乳頭を残せる状態なら残す」という方針になってきているそうです。(MRIなどで、腫瘍の位置などを十分考慮して、断端もしっかり調べて。)
乳がん治療のガイドラインでは、乳頭乳輪を残すことは「C1」。2016年の調査では、全摘でも残しても、局所再発率が変わらなかったという結果が起因しているようです。
 
脂肪注入での再建が適している時期は、乳がんの手術から1年以上経過していて、化学療法などの治療が済んでいること。皮膚がつまめるくらいに柔らかくなる頃が目安、だそうです。
 
また、対外式の皮膚拡張器具「ブラバ」に替わる「ヌーグルベリー」は、皮膚と接する部分がソフトな素材なので、患者さんの皮膚トラブルは激減したそうです。
装着時間は、1回45分を3回/1日。ブラバの「1日10時間」とは比較にならない負担の軽さです。
ただし、手動ポンプで引圧をかけるので、程度がわからず強く引っ張りすぎになり、赤みが出てしまう、というデメリットもあるらしく、日本人に合った、新しい皮膚拡張器具を開発中...だとかロケット
 
将来的には脂肪注入再建もメジャーになってくる予感がします。
先生方の熱意もビシビシ伝わってきました!
このセミナーが定期的に開催されることを願っていますおねがいキラキラ