清水ミチコが室内で楽しげに自転車を乗り回し、それを見た所ジョージが
「何やってんのアナタ」
と突っ込むという………
ただそれだけの夢を見ました。
私の脳内、今日も平和らしい
先日、お雛様を出しました。
長女が生まれた時、実家の母が選んで買ってくれたものです。
これ買った時………
初孫フィーバーもあったかと思いますが、それとは別の意味で母、相当鼻息荒く張り切ってました
「小さくても上品で素敵なのをお母さん選んでやるからね」
そしてその後語り始めたのは、母にとっては義母である私の祖母に対する愚痴、恨み言
「あんたのお雛様買う時さ…
お義母さんとお父さんが勝手に決めちゃってすごくイヤだったのよ」
私のお雛様は、昭和の時代によく見かけた七段飾りの大きなもの。
「あんな大きなものじゃなくていいから、もっと和風のおっとりしたお顔のお雛様がよかった…
現代顔のお雛様なんて、なんだか安っぽいじゃないの」
現代顔…
かどうかは置いておくにしても、確かに実家のはこんな感じでシュッとした佇まいでした。
これが安っぽいと感じるかどうかは完全に好みの問題だと思いますけどね。
「とにかく私に任せて!!」
当時でも私が生まれてから既に30年以上経ってたわけですが……。
義母と夫が娘のお雛様を勝手に決めてしまったという怨みは相当根深いものであったのか。
その怨みを孫のお雛様選びで晴らす気満々の母なのでした
果たせなかった自分の夢や憧れを娘と孫に押し付けるのなら、嫁の意見を聞かずに勝手にお雛様を選んだ祖母とやっていることは同じなんですけどね
ただ幸いなことに、私自身は
「こだわりゼロのやる気なし女」。
結婚指輪もウェディングドレスも、子どもたちのランドセルも心底「どれでもいい」と思ってました。
娘のお雛様も、住宅事情に合ったコンパクトなものでさえあれば他に希望も要望もなかったので、そのまま母の気の済むようにやってもらいました
これが母の好みなのね。
コロンとふっくら優しい印象の、我が家のお雛様です
それにしてもよく考えたら
「顔が現代風」とか「安っぽい」という母の文句はおそらく後付けかもしれませんね。
母が何よりイヤだったのは、七段という巨大さ、仰々しさだったのだろうと今ならわかります。
チョロチョロする幼児が家にいるのにそんなのを女ひとりで組み立てるのはどう考えても無理。
毎年、父の休みの日に半日がかりで出し入れしてくれていた記憶があります。
組み立てるのはお義母さんじゃなく私たちなのに……なぜ相談もなくこれにしたの??
と、母のウンザリする気持ちもちょっとわかるかも
毎年毎年、お雛様を出したりしまったりするたびに不満がどんどん募っていったんでしょうねぇ。
「お焚き上げをしてもらって、お雛様を処分したよ」
と父から連絡があったのはもう2年ぐらい前だったかしら。
断捨離好きな父はともかく、基本ものを捨てたがらない母がよく承諾したな…とその時は内心驚きました。
が、こうやって色々思い出してみると、母もきっと処分できてスッキリした気分だったのでしょうね
いや、私は昔お雛様を出してもらえると嬉しかったし、思い入れもありましたけどね。
ただ、それこそ終活も大事だし、両親の気持ちの区切りのためにも処分できたことは良かったと思います。
娘たちのための小さな小さなお雛様を出すたびに思い出す、母の「お雛様の怨み」のことでした。