天才赤ちゃんシリーズは

赤ちゃんは皆天才だという私の信念の元に

書いているシリーズです。

 

そこで 今回は 手話の話。

 

ある日 会社の昼休みに行った本屋さんで ふと目をやったところに

Sign with Your Baby.(赤ちゃんとの手話)の本とビデオのセットを発見。

当時50ドルで高かったけど思い切って購入。

 

これは 今から約19年も前の話なので今の様に 

赤ちゃんと手話というのが 全然広まっていなかった頃。

 

買ってすぐ会社に帰って休憩室で中を見ていると

同僚の禿げちゃびんのアメリカ人のおっさんが

「そんな手話なんてやってたら 言葉が遅れるよ!」と

子持ちの先輩ぶって

せっかく人が50ドルも払ったのに余計な事を言ってくる。

 

それでもめげずに家に帰って本を読んでビデオを見て

数日かけて自分なりに理解。

 

天才赤ちゃんシリーズでも言ってきた様に

私がやることは脳に良い刺激を与える事が基本になっているので

誰になんと言われようとメゲないで

やってみる気だった。

 

この頃息子君は生後8-9ヶ月。

全くの赤ちゃんで手話なんかやったって多分何のことだか

さっぱり分からないだろうけど でもいいやと思って

粉ミルクを与える時の ”ミルク”の手話から始めた。

 

片手をニギニギ 開いたり閉じたりするだけだ。

 

息子君が泣き始めると 哺乳瓶を持ってきて飲ませる前に

必ず ”ミルク” ”ミルク”と言って 息子君の目の前で

見えるように手をニギニギしてから飲ませていた。

一日に何回も 何回も。

 

半月が経ち。

一ヶ月が経ち。

一ヵ月半が経ち。

 

もうその頃は習慣になっていたので

何の反応が無くても 当たり前の様にやっていた。

 

そんなある日。息子君を抱っこして キッチンへ行く途中。

ふっと見ると

息子君が 小さいおててを

ナント ニギニギしているではないか!!!

 

「えっーーーーー!!!!」

ホンマかいな?

ホンマ?

ホンマ?

 

ドキドキしながら ミルク? ミルク?と言って

私の手を ニギニギして 

慌てて 哺乳瓶の用意をして

いつもの様に

ミルク。 ミルク。と 手話をしてから

飲ませたら ちゅーちゅー吸って飲んだ。

 

生後9-10ヶ月だった。

 

この日を境に息子君はお腹がすいたからといって泣かなくてすむ様になった。

 

手をニギニギしたら ミルクが出てくると分かったら

泣くより楽だ。

 

それに 息子君には泣かないとミルクが貰えないと

思って欲しくなかった。

 

赤ちゃんの時の経験の

泣く=ミルクを飲む。=癒される。

が 大人になってからも

悲しい=食べる。=癒される。=太る。

と続いて欲しくなかったのだ。

 

これは 私の勝手な論理で 赤ちゃんの頃の脳の反応が

大人になっても自然に反応するようになっているんだと決め付けていた。

 

この日を境に 息子君は 滅多に泣かない赤ちゃんになった。

おむつさえちゃんと取り替えていれば。

そして ニギニギしたら ミルクが飲めれば

泣く必要が殆どなかったのだ。

 

声帯が発達していないので まだ 言葉は出ないものの

手話というコミュニケーション手段を手に入れた息子君は

他の手話もどんどん覚えていった。

 

食べる。もっと。靴。本。なんで?。痛い。水。

大きい。小さい。飛行機。ちょうちょ。

ダメ (ノー)。イエス。どこ?。熱い。りんご。などなど。

 

一歳になる頃には 一日中 手話で簡単な会話が出来るくらいになった。

多分 少なくとも30個位は出来た。

 

息子君が一歳になる少し前のある日 庭のベンチに座っていたら 

ある木に赤い小さな実がなっていた。

 

息子君は りんご(小さな赤い実) 食べる。と言う手話をした。

 

私は その実は毒になるから子供が食べないように気をつけなさい。と

アメリカのお婆ちゃんから以前に言われていたのを思い出し

 

ダメ ダメ といいながら ダメの 手話をすると。

又 りんご 食べる。と言う。

 

又 ダメと言いながら ダメの手話をするのだけれど

なぜダメなのかが分からないようで 

腑に落ちない顔をしていたので 

私が見ていないときに食べたら大変な事になると思い

 

これ。 食べる。ダメ。 お腹。 痛い。と言う手話を

二回ほど繰り返した。

 

そしたら 少し考えていたようだが 意味が分かったらしく

顔の表情が ぱーっと明るくなって

今度は 息子君の方が

食べる。ダメ。お腹。痛い。と言う手話をしてきてくれて

ケラケラ 笑っていた。

 

単語二つ以上の

文章の意味が分かったと言う事に 

本人も相当びっくりしていたようだが

とても嬉しそうで

その表情の輝きは今でも忘れない。

 

同僚の禿げちゃびんの予測を大幅に裏切って

 息子君は それから間もなく 一歳二ヶ月位の頃から言葉を話し始めた。

 

自分には言葉と言う形で声が出せると言う事を発見してからの

言葉の発達は驚愕のスピードだった。

 

手話と言う形でのコミュニケーションに慣れていたので

言葉のコミュニケーションへの移行が非常にスムーズだった。

 

手話は本当に短い期間しか必要なかったが

この時期に意思の疎通が出来たお陰で

泣かない いつも落ち着いた明るい子供。と言うのが

息子君の基本形になった。

 

言いたいことが伝わらない。と言うフラストレーションが

なかったからだろうと思う。

 

親さえ根気強くやれば 赤ちゃんは誰だって手話ができる。

 

 

 

おまけの話。

 

生後11ヶ月でよちよち歩きを始めた息子君に

奮発して マイケルジョーダンのスニーカーを買った。

 

初めてその靴を履かせて

近所のデパートにお出かけ。

 

さっさと買い物を済ませたかったので

ベビーカーに息子君をのせ

結構なスピードで早歩きをして店内を歩いていた時に

息子君が後ろでベビーカーを押す私の顔を一生懸命

振り返って無理な姿勢で見ている。

 

その様子がとても不自然だったので

止まって。何?と息子君の顔を覗き込んだら。

靴。靴。と言う 手話を二回した。

 

そうだねー。今日はおニューの靴だね!と言って

また歩き始めたら

又 振り返って靴。靴。と手話をする。

 

又 止まって。

そうだよ!新しい靴だよ!と言いながら前に回って靴を見ると

ナント お靴が一足脱げて無くなっていたのだ!

 

えっーーーー!!!

マイケルジョーダンが初日に失踪???

ガーン!

 

くるっと後ろを振り返ると 7-8メートル位後ろに落ちていた。

 

たった生後11ヶ月過ぎの赤ちゃんなのに

脱げてすぐから

一生懸命教えてくれていたのだ。

 

サンキュー。 サンキュー。と

息子君に何度もお礼を言いながら

拾った靴を履かせていたら

すごく嬉しそうにしていた。

 

自分で自分のおニューの靴を救ったのだ。

 

ニコニコ

 

 

 

 


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