おはようございます。

先日、電子部品をネット上で購入した際、この本も一緒に購入致しました。

 

この本の読書感想文は、既に数多くの方が投稿されているかと思いますが、ここでは当店店主が本文拝読中に発見した内容を投稿致します。

 

 

ジョバンニとカムパネルラの鉄道の旅には、前触れとなる出来事や概念がいくつかございます。

 

まず、カムパネルラの家には、鉄道模型があります。
それも、動力源は電気ではなく、アルコールランプ。さらには信号機も点灯します。

 

文脈から考えますと、これは今のライブスチームにあたるのではないでしょうか。



丘の上で大の字になり、星空を眺める光景から、突然列車内に写るシーンがありますが、その前兆として遠方で列車の音が鳴り響きます。
これが警笛なのか線路のジョイント音なのかは本文に掲載されていませんが、この音がなかったら銀河鉄道の旅は始まらなかったのかもしれません。

 

 

今回拝読していて初めて気づいたのですが、ジョバンニとカムパネルラの乗っている列車、先頭は蒸気機関車ではないのです。
ジョバンニがそれに気づくシーンが、本文に掲載されています。

 



モデルとなっている路線は、複数考えられます。
1つは、宮沢賢治の故郷にあった岩手軽便鉄道、現在の釜石線です。
もう1つは、1926年から1972年まで花巻市内と同市西部の温泉地区を結んでいた花巻電鉄で、架線電圧がDC600V・線路幅762mmの路面電車が走っていました。


これもまた、宮沢賢治の独自の世界観に基づく路線なのかもしれませんね。

 

 

最初の停車駅、白鳥の停車場は、列車交換が可能な配線で、ホームには照明や時計台があり、駅舎もありますが、なぜか無人駅なのです。

 

鳥捕りを自分達の座席に迎え、白鳥の区を抜けたところで車掌さんが車内改札にやってきます。

鳥捕りとカムパネルラは小さなグレーの切符ですが、ジョバンニだけは葉書サイズのグリーンの切符、それも今で言うワイド周遊券のような切符でした。

なぜジョバンニだけが特殊な切符だったのかは、物語の後半で明らかになります。

是非物語本編にてお確かめください。

 

 

ただ、初対面の人と相席して、お菓子やリンゴを御裾分けしあいながらの汽車旅は、さぞ楽しい旅路であったことでしょう。

 

明日は、この物語と関連ありそうな楽曲を1つご紹介申し上げます。