さて。いよいよ前半のクライマックス桶狭間の戦いです!

本日(6月7日)放送になりますがいまからどのような展開になるのかワクワクです♪

 

今回は大河ドラマ「麒麟が来る」第21回「桶狭間」を、信長公記をもとに時系列で地図からその動きを追っていきたいと思います。

信長公記では首巻35~37までです。

 

首巻35 「鳴海城を包囲して砦を築く」

鳴海城は下記のような城だったと書かれている

 

南には黒末川。川と言っても入り海で干満は城の足元まで及ぶ

東は谷が続き、西は深い泥田。北から東にかけては山続き。(この山の東の端に善照寺砦がある)

 

鳴海城の付け城は3つ作った。

1)丹下砦:古屋敷を改修。水野帯刀、山口守孝、柘植玄蕃頭、真木与十郎、真木宗十郎、伴十左衛門尉を配置

2)善照寺砦:鳴海城から東。尾根沿いの丘にある寺を改修し要害に作った。佐久間信盛佐久間信直を配置

3)中島砦:善照寺砦の南にある中島村を砦に改修。梶川高秀を配置

 

※黒末川は現在の扇川です鳴海城と3つの砦を実際に見て回った感じ3つのうち丹下、善照寺砦は強固で核となる砦だったろうと思いました。鳴海城も非常に攻めにくい城だと思いました。攻めるなら丹下方向からかなあ。。

 

大高城の付け城は2つ作った。(5つ説もある信長公記には2つと書かれている)

1)丸根砦:丸根山を改修。佐久間盛重(佐久間大学)

2)鷲津砦:鷲津山を改修。織田秀敏飯尾定宗飯尾尚清

 

熱田方向から桶狭間方面を3Dマップにし、位置関係を落とし込むとこうなります。

桶狭間砦位置(3D地図)

桶狭間の戦い詳細地図へ

 

この当時は今より海岸線が入り込んでいて満潮時は上図のようになったようです。

干潮時は中島方面から鷲津砦にいく道があるが、満潮時はこの道は海中に没する。そのため今川軍は満潮になる19日朝を見計らい丸根・鷲津両砦を攻撃した。信長は「これは助けられない」と思ったかも。。

 

首巻36 「桶狭間の合戦」

永禄3年(1560年)5月17日。今川義元は沓掛に陣を構えた。

「今川方は5月18日に大高城に兵糧を補給し、織田方の援軍が来ないうちに干満を考えて19日早朝に攻撃開始が確実」との情報が、18日夕刻に、丸根砦の佐久間盛重、鷲津砦の織田秀敏から信長に報告された。しかし、その夜の家老衆との軍議にはそのような話は出ず、雑多な世話話だけでお開きに。家老衆は「運の尽きる時には知恵もまわらなくなるか」と嘲笑して引き上げた。 

 

・・ 軍議で信長が何の話もしなかったのは、おそらくスパイ対策でしょう。間者・内通者は当然紛れ込んでるでしょうし。。信長がうつけを装ったり、あほなふりをしているときは何か深慮があるときです。ドラマでもあったように裏では何か策を打ったり、本当に信頼できる一部の者にのみ作戦は伝えていたはずです。

 

予想通り夜明け方、佐久間盛重、織田秀敏から丸根・鷲津はすでに攻撃を受けているとの報がはいる。この時信長は敦盛を舞った「人間五十年、下天の内を比ぶれば夢幻のごとくなり。」舞い終わると「ほら貝を吹け!武具をよこせ!」といい、鎧をつけ、立ったまま湯漬けをたべ、兜をかぶって出陣した。この時従ったのは、岩室長門守長谷川橋介佐脇良之山口飛騨守賀藤弥三郎ら小姓衆五騎。熱田まで一気に駆け抜け、午前8時くらいに上知我麻神社から東を見ると、丸根砦、鷲津砦は陥落したらしく、煙が立ち上っていた。この時点で信長勢は騎馬六騎と足軽200名ほどだった。

桶狭間の戦い。清州から熱田へ

詳細地図へ

 

・・ 敦盛を舞った。いくさの前にこんな悠長なことしている時間なんてあったのかなあ??とは思いますが。あったとしたら心を落ち着けるためだったのでしょうか?。個人的には、この後出てくる行軍中の大雨と併せて作家の太田牛一による脚色もいくらか加わっているのではないか?。と睨んでます。秀吉時代は「惟任退治記」「柴田退治記」など、秀吉賛美が過ぎる書物が多く、昔から信長に使えた太田牛一は「殿は太閤殿下など足元にも及ばない素晴らしい方だったんだ!」と、秀吉がなくなった後の世で名誉回復に走ったとしてもなんらおかしくありません。

※【後日注記:この部分は他の書物を見ても雨は降ったと書いてあるので、確かに雨は降ったようです】

 

潮が満ちているので海沿いの道は馬の交通に不便なため、上手の道を飛ばしてまず丹下砦に入り、次に善照寺砦に行き佐久間信盛と合流し、軍を集め戦況を見極めた。

桶狭間の戦いマップ。丹下砦から善照寺砦

桶狭間の砦配置地図へ

 

信長は清州を出たときは騎馬主従六騎。だんだん軍勢が増えていきます。熱田に予め兵を集めておいたんですね。

 

と。ここまで書いて睡魔が襲って参りました。すいません!眠いです。

 

この続きは大河ドラマ「麒麟が来る」第21回「桶狭間の決戦」の関連地図 その2

をご覧ください。