『養生訓』 汲み湯(巻五52) | 春月の『ちょこっと健康術』

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「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

「温泉のある場所へ行かれない人は、遠い所から汲み寄せて入浴する。これを汲み湯という。冬季は水の性を損なうことがないので、これに入浴すれば、多少の効果はあるだろう。しかしながら、温泉地から湧き出た温熱の気を失って、陽気も消えてしまい、ときには腐った水になるだろうから、清水を新たに汲んだものよりも、性が劣ってしまうはずだという人もいる。」


汲み湯を使っているお風呂屋さん、けっこうありますね。現代科学では、泉質だけをみますから、さめた湯を沸かしなおしても、同じ温泉水として表示されます。東洋医学では、温熱の気に含まれる陽気という考え方もあるために、こうした疑問が生じるんですね。


「冬季は水の性を損なうことがない」というのは、冬は五行の水に属すので、水の気が強くて寒いからと考えることができます。夏ならば五行の火なので、水の性質を変えてしまうかも?ってことですね。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


春月の『ちょこっと健康術』-トキワサンザシ