『養生訓』 心は楽しく身は労働(巻二9) | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

「心は楽しませて、苦しめないのがよい。身体は動かして労働することがよく、休養し過ぎてはいけない。いずれにしても、自分の身体を過保護にしてはいけない。

 美味しい物を食べ過ぎ、美酒を飲み過ぎ、色を好み、身体をいたわり過ぎて、怠けて横になることばかりを好む。これらはすべて、自分の身をかわいがりすぎることで、かえって身体の害になってしまう。

 また、病気でもないのに、補薬をやたらに多く飲んで、かえって病いになるのも、身をいたわりすぎるからである。まことに子供をかわいがり過ぎて、かえって子供の不幸を招いていまうようなものである。」


何事も過ぎたるは及ばざるが如しですね。労働過度(働きすぎ)も安逸過度(休みすぎ)も、後天の本である脾の働きを鈍らせますから。脾は消化吸収によって、飲食物から後天の気を生みます。後天の気は、先天の元気を補います。


ダラダラ休日が好きな私には、ちょっと耳が痛いです。補薬は、現代ではサプリメントでしょうか。あくまで不足を補うものであって、それに頼りきるのはよくないってことですね。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


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