小学校に入学前から気づいていた
自分の性別違和
自分でもよくわからないのに
誰かに説明なんてできるわけがなく
でも学校へ行けば
体育やプールみたいな嫌なことはあっても
好きなコに
会えればうれしいし
たのしいこともあって
これとそれとは別って
自分なりに割り切って
でも授業中や休憩時間に
空を眺めては
この先はないんだろうなって
*
あれから
いつの間にか大人になって
思いがけず
左手の指にリングをはめたりして
それなりに楽しく生きれてる
*
僕がいた小学校でトランジェンダーは
自分しかいなかったんじゃないか?
もしかしたらいたのかな
でも僕にはわからなかった
(世界中にはいたんだね)
あの頃、僕と同じ子どもだった
いま、トランジェンダーの子供をもつ
同世代の親たちもいるんだよな
*
僕は、まさか自分がトランスジェンダーとして
生まれてくるなんて思ってもいなかったけど
親側だって、まさか自分の子供が
トランスジェンダーで生まれてくるとは
思ってもみなかっただろう
*
僕は大人になってみて、はじめて
喪失にはいろんな種類があるってことを知った
*
子どもだった僕は、
「普通じゃなくてごめん」
「勝手に身体(性)換えちゃってごめん」
って思いながら
自分なりの優しい嘘をついていた
障害を盾にして
随分と傲慢でもあったなといまでは思う
でも、仕方なかった
少なくともあの頃は
あの頃のせいいっぱいだった
いまだったら?
2周目なら、うまくやれるか?
どうだろう
*
でもわかったこともある
いつだって「不安」っていうのは、
最悪な想定に傾きがちで
でもそんな時は、
そっちの証拠集めじゃなく
最悪な想定の正反対の証拠探しを
多めにするといいってこと
そして
子供と親と、親と子供と
誰かと誰かも
最悪な想定も、最高の想定も
「同じ」じゃない
ここを「同じ」設定(確認せず)に
してしまうと苦しくなる
立場によって、個々によって
喜びも苦しみもちがうけど
すれ違ってしまうことも、
やっぱりあるけど
求めてる先は同じ方向で
愛する人に
「しあわせでいてほしい」
ってことなんだろう
だから余計
苦しくなってしまうこともあるんだけどさ
「がんばれ」って言葉がどう聴こえるか?心のバロメーターになりますね
やさしい声の「がんばれ」だなぁ
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