仏式の葬儀や法事等を行った場合には、多くの場合僧侶がお経を読み上げることになるでしょう。とは言えそもそもどのようなものなのか、なぜ読み上げるのか知っている人は少ないはずです。一般的には亡くなった人が成仏するために読まれると思うかもしれませんが、参列する人たちにも向けられています。お経はお釈迦様の教えでもあり、お釈迦様がすべての人たちが幸せになれるようにと、45年間にわたって修行を行った道標が記されているものです。しかしこの内容に関しては、弟子たちに口で伝えられただけであったため、誰もが読むことが出来るようにと文章にしたものがお経です。僧侶が読響を行うのは、故人に対してはもちろんのこと、改めてお経が伝えるご利益をいただき感謝をすることが1つです。

聞いていても内容が難しくてよくわからないと言う人がほとんどですが、たとえその意味がわからなくとも、聞いているだけでも幸せになる効果が得られると言われているものなのです。お釈迦様は80歳でこの世を去ったのですが、その弟子に教えを受けてきた弟子たちが、後世に残したいと言う思いからお経を書き記しました。日本にこのお経が渡ってきたのは500年代とされていて、お経の種類は仏教の宗派により数多くあります。正確な数は分かっていませんが、大きく分けると般若心経、法華経、華厳経、阿弥陀経の4種類が存在しています。その中でも般若心経は一番知られているものであり、1600巻にも及ぶ原書を300文字程度にまとめています。

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