看取り(6)ー窮地 | ハルさんの日常

ハルさんの日常

認知症の不思議な行動の数々。あるお年寄りの介護の日記。

すっかり義父の件、ご無沙汰してしまいました。

読んでくださっていた方も、『もうどんな話だったかもう覚えてないよ』って怒ってられるのではないかと… (-"-;A


ちょっとだけ前回までの紹介。


競馬で生活費使い果たし、怖い人たちからの脅しから逃がれるために自ら望んで緊急入院?…してしまった義父。


退院後、しばらく自宅で介護を受けながら生活していました。

その間、身体がどんどん衰弱していって(彼は食事をほとんど摂らない!)、いよいよ危ないなといった状態でした。

それでも、義父は再入院をひたすら拒んでいました。

ここまでが、これまでのお話です。


みんなから説得され、義父は救急車を呼ぶ事をようやく承諾してくれました。


しかし、あれほど頑固だった人が何故おれたのだろう……?


この時は不思議でしたが、義父なりの考えがあるという事が、後からだんだん分かるようになってきました。


さて、救急車を呼ぶべく連絡したのですが、どうも雲行きが怪くて、


『何故、救急車を呼ぶのか?』、『緊急性が何処にあるのか(怒)!?』と、受話器の相手が詰問してくるので、困惑してしまいました。


義父の状況を説明し、福祉課の人達からすぐに入院させるように言われた事など伝えたのですが、それでも相手の人は、とても訝し気なのです。

それでも何だかんだ、10分ほどで救急隊の人達が5、6名 来てくださいました。


救急隊の皆さん、忘れず使い捨て手袋はめてられて、さすがだなと思います。
私は手袋持参を何度かうっかり忘れてしまって、指がしばらくかぶれてしまいました。掃除もままならないゴミ屋敷では、要注意です。

実家をゴミ屋敷にされてしまっているみなさん、ゴミ屋敷では手袋必携です! と、緊急事態の中、こんな所に感心していました。(;^_^A

さっきの受話器の相手だった人が、再び直接夫と私へ詰問開始です。


また、同じ説明やら、看護師でもある森里さんの『脈拍もおかしいんです!!』言葉も付け加えてみましたが、

『こんな事で救急車を呼んでもらってはダメでしょう!』

と、厳しく説教を受けました。


結局、義父は自分の名前や生年月日をしっかり答えられる程、意識がしっかりしているという事で救急搬送されるに値しない状態だという事のようです。


3年前の熱中症以来、何度も救急隊の方々に来ていただいた事あります。でもその度に、義父が断ってずいぶんご迷惑をかけてしまいました。

でも、今回のこういったケースは初めてです。


社会情勢の変化ですね。

ちょっと危ないからって、救急車を呼ばれたんじゃ切りがない。まったくその通りだと思います。しかも、超高齢化社会、救急隊の方々たいへんすぎます。

義父と関わると、訳のわからないことに巻きこまれてばかりです。


しばらく押問答が続きましたが、それでも義父を搬送してくださいました。

しかも、前回お世話になった同じ病院です。義父の状況わかってくれている病院だし、助かると思いました。

罰が悪かったですが、ありがたかったです。


ところが、また病院で訳のわからない事が勃発!!


救急外来の先生から、夫と私は再び説教を受け、

「お父さんを、連れてお帰り下さい!」と、宣告されてしまいました。


いやはや、困り果てました。

連れて帰るって言われても…。


夜10時を過ぎていて、高層マンションの最上階まで、義父を運び…。

頭がクラクラします。何のためにこんな事をやっているのか?

せめて今晩だけでも、入院させてもらえないかと、粘ってみましたが無駄でした。


義父の血圧、脈拍、心電図、意識は正常。

『皮膚の潰瘍に関しては、後日 皮膚科で診てもらいなさい』という事です。


自分で水分すらとれず、素人目には餓死寸前でもあり瀕死の状態に見えたけれど、医学的にはそうでもないということなのでしょうか?


絶句しました。


何より、参ったのが、こんなに夜遅く義父を家へ連れ帰ったら、あの義弟とかち合わせてしまうだろう事でした。

義弟との衝突は避けたい。さんざん嫌みを言われかねないし、向こうは隙あらば私たちを利用しようとしてくる。しかも、あのゴミ屋敷へまた戻るなんて。

ただ降って湧いて来た役割をやっているだけなのに、いったいどうなってるの!?


にほんブログ村   
    
「プチ! よろしくお願いいたします」
    


人気ブログランキングへ