ごめんくさい。
また『歌姫』の事書くよ。
あのね、旦那が見始めちゃって
なんかつられて私も
見ちゃう訳で。
この記事で↑↑↑
ざっくりと感想を書いて
これもネタバレしてるけど、
今回タイトルにもあるように
ここからは更に
めっちゃくちゃネタバレしてるから
これから観ようと思う方は
絶ッ対読んじゃだめよ!
また何度目かの最終回を観ていて
〝私はどの部分で太郎が
土佐清水の事を覚えてる〟
と思ったんだったっけ?
と、気になったので
しっかりと見てみた。
海岸で助けられ
ひと時意識を取り戻したものの
再び意識不明に陥る太郎。
そして目を覚ました時、
枕元にいたのは美和子(小池栄子)だった。
朧気な意識の中、美和子の顔を見て
弱々しく手を握り返す描写で
昔の記憶を取り戻したのだとわかる。
看病してたのはほとんど鈴(相武紗季)
だったのに…なんか不憫だ。
太郎は美和子から
東京にいた頃の話を聞き、
娘がいることも聞き、
その事は後でジェームス(大倉忠義)だけに
打ち明けているが、
土佐清水での事は全て忘れたフリをして
娘のために生きる事を決意する。
美和子から全てを聞き、
東京へ帰る身支度をして
(白スーツ着てるけど
シャツがブルーなんだよな。
太郎は情熱の赤で
穏やかな勇一はブルーか…)、
10年過ごした家の中を
ひとつずつ確認していく。
洗面所で自分の顔を
映して見た時、
あれ?太郎ちゃん?って
ちょっと思うんだよな。
その後映画館のロビーで
鈴と最後の挨拶を交わす。
「自分、及川勇一と言います。
初めまして。
映画館の方ですか?」
「美和子とは父親同士が親友だったんです…」
などと話される鈴の心境よ(;;)
でもこれは太郎の優しさかな。
覚えていないとはっきりすれば
どうすることもできないし
変な未練も残らない。
鈴は耐えきれず太郎との思い出を
溢れ出す泉のように話し始める。
最初は無表情に聞いてた勇一だが、
「今まで優しゅうしてくれよって
妹みたいに可愛がってくれよって…
ほんまにありがとうございました。」
って言われる頃から
感情が高ぶったように見えた。
でもそれは、自分を大切に
思ってくれていた様子を見て
ごく普通に感動したから出た
表情かなとこの時は思った。
鈴が「楽しかった」と
思いをぶつけて
出ていこうとした時、
ダメ押しのように呼び止めて
「あの…今まで本当に
どうもありがとうございました。」
と勇一は頭を下げるのである。
その姿に耐えきれず
鈴はオリオン座から走り去る。
そしてゆっくりと顔を上げた時の
勇一の表情を見て
私はそこに太郎がいると
はっきりわかったのを思い出した。
その後映写室で他人行儀に
挨拶するジェームスに、
「元気にやりよるがぞ。
ジェームス」
と太郎として全て話し終え、
再びロビーで
今度は岸田家の人々に
別れを告げる。
この途中でカットインしてきた
鯖子(斉藤由貴)は
この人は勇一であり
太郎でもあり全て覚えていると
確信したかのような表情で
「頑張るがぞ!」と
言葉をかける。
そしてオリオン座の外で
堅気になったクロワッサンと
すれ違う時に
その表情だけで〝太郎〟になる事で
言葉にしないまま
鈴を頼むと
彼に託したのだと思った。
あとはバスのシーンだ。
土佐清水の人達の大漁旗のエール、
そして「太郎ちゃーん」と呼びかけ
走りながらバスを追い
力尽きて走れなくなるまで
手を大きく振る鈴が
悲しすぎて。
太郎も鈴との日々を思い出し
泣いてしまうのだが
決して振り向くことはない。
いやしかし
智也くんて泣き顔も
自由自在だな。
役柄によって可愛かったり
男らしかったり全然違う。
泣き顔がいいのも
智也くんを好きになった
理由のひとつなんだよな。
10年以上経って
あらためて観て思ったのは
あの結末が一番良かったんだなって。
放送当時は、太郎がジェームスに
「ワシの姫さんはまだ見ぬ娘ぜよ」
と言った言葉に
「なんで娘のために?
全部覚えてるのに…
鈴は?可哀想じゃん」
って思ったけど、
あの結末だからこそ
太郎の漢っぷりが上がったのだ。
ホント、もう本当に
智也くんの芝居に
号泣の嵐だ。
ここ3、4回最終回見たけど
毎回同じように泣いてしまう。
長瀬智也の演技が
大好きだと思う。
でね、まぁこれは余談だけど
現代(と言っても2007年)に
戻ったシーンで
大御所になった芥川先生(秋山竜次)とか
ジェームス太郎(大倉忠義)の名前が
出てくるんだけど、
本人は姿を出さない
描き方になっている。
無理やり高齢特殊メイクを施して
出てくる場合もあるけど、
やっぱりそれでは
一気にコントになってしまっただろう。
そんな演出も良かったと思う。
で、ちょっと気になったので
wikiってみたら
『歌姫』も『俺の家の話』と
同じ放送時間帯だったんだな。
何となくうっすら
そんな記憶はあったけど。
そして最終回の視聴率よ…(;;)
なんで?って思ったけど
きっと裏の金ローが
超強めの作品をぶつけて来たんだろう。
10月から12月クールだから
年末だし。
あれかな?
『ホーム・アローン』とか
『ダイ・ハード』とかだったんじゃね?
まぁ今となっては
そんな事どうでもいいけど。
とにかく…
『歌姫』も『俺の家の話』と
同じホームドラマの
要素が強い。
メインとなっているのは
終戦から10年ほど経っての話なので
かつらは被ってないものの
令和の今となっては
半分時代劇のようなものか…。
そして、
全編土佐弁(美和子は東北弁)なので
その地方の生まれではない私は、
多少…てかかなりダイナミックに
描かれた太郎や土佐清水の人達の
キャラクターも受け入れられた。
そんな感じで
古き良き昭和の時代を
描いたドラマとして
見る事ができるから、
今観てもみなさん
違和感はないんじゃないだろうか。
この作品…
知らない人に
観て欲しいなぁ。
もちろん、
知ってる人にも
あらためて見直してほしい。
緊急事態宣言発令中の今、
おうち時間を過ごすには
もってこいの作品だと思うよ。