2年前に出版された本。

ちょっとひさしぶりに個別に買って読みました。

すごーくひさしぶりのSF。

 

 

 

すべてがネタバレだけど、できるだけネタバレをさける

 

面白かったです。

でも「主人公が記憶喪失」から始まる物語は説明してはいけないと

ひろゆきさんも言っていて…、

とはいえ、

出版されて2年も過ぎてるし、最初の設定みたいなところだけ書きますと、

 

目を覚ましたといっても、朦朧としてて、

ゆっくりと知覚したその場所は病院みたいで、

いや、病院じゃなくて、

地上でもないみたいで、

同じ室内で自分ひとり?

…いや、ほかにふたりの…

ミイラみたいになってしまった遺体がふたつ。

部屋の出口…天井の?

梯子を上ってハッチを開けようとする。

「あなたの名前は?」とそれがパスコードになっているらしい。

俺の名前は?

 

そんな感じで上巻の中ほどまでに、周囲の探索や実験と、

断片的に思い出される記憶とで、

自分が誰で、ここで何をしなくちゃいけないかが見えてくる。

 

序盤は、

主人公がなんもわかっていないところから、

ちょっとずつ思い出し、

着実に現状を確認して、託された目的を思い出す。

その「わかってくる、見えてくる感じ」のワクワク。

 

中盤は、

……だめだ。ネタバレになるからなんも言えない。

でも宇宙の冒険ぽい。

発見や学習や探索や、組み立てや…

ミッションの達成に近づくワクワク感と…。

 

下巻の半分ちょっとすぎ、

ようやく全部思い出したとき、

最後の最後に思い出した記憶!!!!

ここまで彼と一緒にたどってきた時間があるから、読者は彼のショックを共有できる。

過去に実際にあったできごと、それは間違いなく自分で、自分って…。

 

自分が自分であると確認するって、結構つらい。

 

でもそのつらさを乗り越えて…じゃないかな。

それを飲み込んで、現状を見て前に進む…あれ?これを乗り越えるというのかな?

とにかく、このあとは感動、胸アツ、とにかく読んでよかったです。

 

20年ぶりのSF。

思い切って買って読んで(例によって99%聞いたんだけど)ホントによかった。

 

ミーハーなのは自覚してまして

この作品を知ったのは、
↑にも登場したひろゆきさんがyoutubeで紹介していたから。
1年以上前の配信かな。聞いたのはこの秋。
ひろゆきさんの言葉に色々と救われているので、すすめられたら目を通したい。
 
注;だからって紹介されてたもの全部が好きってわけでもないです。
アニメでも大人気の北海道から始まるゴールド探しの人気漫画は、アニメも漫画も1期途中で脱落しました。
 

そしてフリーレンに似てると思った

フリーレンは岡田斗司夫さんが紹介してたから観たんだった。

このところ、わたしはこのおふたりに影響されてます。

 

ところで作品のどこが似てる?

断片的な過去の回想と、現在の状況(冒険)描写が行ったり来たりするところ!

ヘイル・メアリーの彼は記憶喪失で、いわば自分探し。

フリーレンは忘れていたわけじゃなくて想起っていうか、再認識の人間(ヒンメル)を知る旅。

なんだけども…本質的には同じな気がする。

 

感想、感覚以外に、説明できるところは、

光速に近い速度で移動する宇宙飛行士に流れる時間は、地球上で流れる時間より遅い。

この物語で、主人公の3年ほどが地球上の13年に相当する。

フリーレンはエルフという種族だから、人間と時間の感覚が違うんだけど、

ヘイル・メアリーの彼は物理法則のせいで、

人間でありながら、別の時間を(空間もだけど)生きている。

 

そしてやっぱり感想、感覚的に

結末の空気が、フリーレンで感じるほっこり感に似てた。

ほっこり感というか、

「それでも、結果としてこれが最善」と思える感覚。

 

ちょっと長いけども、ぜひみんなにも知ってほしいなぁと思った作品です。

 

あ、映画化もされます。

上映は来年、詳細はまだかな。

 

この著書アンディ・ウィアーの3作目! 

なのにすでにひとつ映画化された作品もある。

「オデッセイ」

わたしは、観ていないんです。タイトルは見たような記憶もあるような、無いような。

ホントにSFから離れていたんだなぁ…。

 

 

 

マット・デイモンが、うっかり火星でひとりぼっちになったお話みたいです。

アマゾンプライムビデオで¥300でレンタルですね。

 

原作タイトルは「火星の人」

 

 

 

本のkindle版もちょっと惹かれるけど、やっぱり映画かな。