イリノテカン+アバスチン療法9クール目の12日目。好調ですが、ほんの少しだけ下痢気味です。


さて、表題の件。明日のNHKスペシャルです。これ、必見。


大腸がん治療で言えば、KRAS、BRAF、MSIなど、いくつかのバイオマーカーは同定されていますが、まだまだ未知の変異がたくさんあるはずです。


今後のがん治療は「大腸がんにはこの薬、乳がんにはこの薬」と言ったがん種ごとの考え方ではなく、遺伝子変異をターゲットにした考え方、つまり「遺伝子Aの変異のある肺がんと大腸がんにはこの薬」と言った考え方になるのではないかとさえ言われていますよね。


一方、新たなバイオマーカーがどんどん同定されてくると、同じ大腸がんでもいくつもの種類の大腸がんがあることがはっきりして来ます。例えば、バイオマーカーが5種類あって、それぞれ変異と野生があるとすれば、それだけで2の5乗=32種類の大腸がんが存在することになります。


少なくとも遺伝子だけだって2万以上あるわけですから、人間はそれぞれ、いろいろな変異を持っているはず。それがまだ分かってないだけなんですね。


(参考)

◆ゲノム、遺伝子、エクソン、コドン 

(2015年8月27日のエントリー)

http://s.ameblo.jp/harumochi555/entry-12066422772.html


個人個人の遺伝子の変異に合わせた治療=個別化医療が、まさに始まりつつあるんですよね。


頑張れ人類。早くみんなのがんを治せる治療法や薬剤が見つかりますように。


そして、それが見つかるまで、頑張れ自分。


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◆NHKスペシャル「“がん治療革命”が始まった〜プレシジョン・メディシンの衝撃」

http://www6.nhk.or.jp/special/sp/detail/index.html?aid=20161120

NHK総合1・東京

11月20日(日) 21:00〜21:50


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(番組内容)

日本人の2人に1人がかかる病、がん。その治療が根底から変わろうとしている。


進行した大腸がんを患う48歳の男性。4度にわたる再発を繰り返し、手術不能とされていた。しかし、ある薬の投与によって腫瘍が43%も縮小。職場への復帰を遂げた。投与された薬とは、なんと皮膚がんの一種、メラノーマの治療薬。


今、こうした従来では考えられなかった投薬により劇的な効果をあげるケースが次々と報告されている。背景にあるのは、がん細胞の遺伝子を解析し速やかに適切な薬を投与する「プレシジョン・メディシン(精密医療)」だ。


日本では去年、国立がん研究センター東病院など全国200以上の病院と10数社の製薬会社によって「SCRUM-Japan(スクラム・ジャパン)」と呼ばれるプレシジョン・メディシンのプロジェクトが始動した。進行した肺がんと大腸がんを中心に、がん細胞がもつ遺伝子変異を詳細に解析。効果が期待できる薬を選び出して投与する。


これまでに7000人近くの患者が参加し、肺がんでは1/8の人に薬が効く可能性のある遺伝子変異が見つかった。100人ほどが実際に臨床試験に入っている。


このプロジェクトに参加する患者に密着しながら、プレシジョン・メディシンはがん治療をどう変えようとしているのか、がん患者とその家族に何をもたらすのか、先進地のアメリカの最新事情とともに、その可能性と課題を見つめる。


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