終末を迎え、人類が死に絶えた世界。
デルはたった1人、誰もいなくなった町で遺体を弔い、
空き家を整理して廻っていた。
地球が“普通”だった時から、独りが好きだったデルは、
小さいながらも、自分だけの楽園を細々と作り上げる事に
喜びを感じ、何もないこの世界が気に入っていた。
だが、そんなデルの日常は、風変わりな少女グレースの
介入により、掻き回され始める。
もう1人の生存者であるグレースは、どこから来て、どうやって
生きているのか……?
自分以外の人間の生存を知って歓喜するグレースは、デルの
世界に立ち入ろうとする。
だが、それを拒絶するデル。
それでもグレースは“ここにいさせて”と訴えるのだが……。