長身痩躯、ラモーの考えたかも知れない事。 | 田中晴子のブログ "La vie quotidienne"

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フランスバロック、近代の音楽大好き。バッハ、シューベルトも好き。アンリ・バルダ先生にピアノを習って21年目。音楽まっしぐらの中、寄り道、脱線のカジュアルブログを始めました。オフィシャルサイトhttps://www.harukotanaka.com YouTube fghijk12341 

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ジャン・フィリップ・ラモーは、痩せて、背が高く、人間嫌いだった。

何かで、こんな事を読んだ。

フランスブルボン王朝ルイ15世の時代、クープランの後、フランスを代表する作曲家で、音楽理論家であった。

確かに、残されている肖像画を見る限り、長身痩躯、頭とても良くて、話しかけるには、かなりの勇気と、準備が必要。

音楽理論書なんか、書いているんだから、変な事など言ったら、どんな目に合うのだろうと、私など想像を逞しくしてしまう。

そんな人に、雌鳥……La  Poule と言うクラヴサン曲がある。

4分の3拍子、ト短調。

非常に面白い、無駄のない的確な表現、かつ格好いい。

なのに、冒頭ソの8分音符の連続する音の下に、雌鳥の鳴き声よろしく、co  co  co  co  co  cocodai と、丁寧に書き入れてある。

雌鳥と言っているから、もう解っていますよ、鳴き声でしょ。

わざわざ本人が、こんな事するかしら。

さらに、これは、イタリア語での、鳴き声の表記に近い。

もし、本当に本人が書いた事ならば、勝手な想像ですが、余程あたまに来た事が、あったのでしょう。

こんなに、理路整然とした人は、無駄は多分お嫌いでしょ。

あるいは、ふざけたか?

私は、前者の説をとります。

だって、タイトルが、雌鳥です。

雄鳥  Le  Coqなら、ここまでしないと思う。

ラモーは、人間嫌いと言うよりは、自分が理解ができない人には、触らないでおく。

やっかいな事は、誰でも嫌ですから。

それでも解らずに、ちょっかいを出す相手には、ラモー、一流のやり方がある。

そんな風に、想像を働かせて弾くと、ラモーに限らず、バロックは面白いです。