まりものお母さん。
お母さんは肝臓癌末期の状態で発覚した。
他にも転移してて手遅れ状態だった。
まりもが勤めてた歯医者で抜歯した時に血が止まらず病院に行って分かった。お母さんは大のまりも以上に病院嫌い。2回くらい病院に通ってたけどまた行かなくなった。行ってって言っても自分の身体は自分が1番分かってる。残りの人生好きにさせてよ。病院で死にたくない!って常に言ってた。 初めは私たちから見ても普通だったし、飲み屋に行ったりテニスに行ったり元気だった。その頃はまだ離婚するって決意した時だったから一緒にお母さんたちとは暮らしてなかった。弟も美容院で下宿してたからお母さんとお父さんで暮らしてた。私が上の子供を産む前からお母さんは和江たちがおかしいと感じたみたい。和江は心配させたくなかったから平然を装ってたけどバレてた。お母さんの友達から、『あの子、隠してるつもりだろうけど浮気されてるのよ。まりもと子供ぐらい私が見てやるんだからとっとと別れればいいのに。変に我慢強いから幸せ下手なのよね(笑)』って言ってたことを亡くなってから知った。
だから、ちょくちょくは言い訳しながら帰ってきてたんだけどお母さんがどんどん太ってきてて絶対にまりもがいる間に病院に連れてくよ!ってお父さんと弟と話して無理矢理、連れていった。病院でも見てすぐ変だと感じるくらいパンパンで先生が採血しましょうって言っても拒否、血圧すら拒否で、まりもがお母さんを押さえつけてさせた。その間、お母さんから『お前を恨んでやるからな!』とかすごい言われた。腹水がスゴくて頭にも尿毒症がきてて鬱だった。幻覚すら見てたから。入院させて腹水をとれるだけとってもらった。そしたらお母さんも楽になったのか昔のお母さんに戻った。そんですぐに退院。病院で癌告知をされた。でも入院はイヤだから通院すると言ったらしい。 まりもは初めから知ってたけどお母さんから聞くまでは知らないふりをしてた。そしたらお母さんから電話がきて、『お母さん癌なんだって、なんか他にもちょこちょこあるみたいよ。だからさ、あんた赤ちゃん連れて帰ってきなさいよ 私 赤ちゃんといるからアンタ働きに行けばいいじゃない(笑) 』とか、言って明るかった。今 思えばまりもがなかなか別れないし遠回しに私の後押ししてくれてたんだなと思う。 それからちょこちょこ実家に帰った。