PFIが行政にもたらすパラダイム・シフト(発想の転換)に貢献するであろう理念の一つが、ハコモノ主義からの脱却があります。

どういうことかと言うと、今までの公共サービスは建てたら終わりで維持管理まで考えなくてもいい状況があるからです。

「壊れたらすぐ補修」という考えであり、民間でいう「予防・保全」の考えが行政にはあまりないです。

 

カギ行政にもたらすパラダイム・シフト(発想の転換)

今まで:建てることを主眼に置き、施設調達が目的。

日本の主流であるサービス購入型PFI:民間から提供される公共サービスを調達。

 
いわば行政がお客さんになるわけです。
公共サービスの提供水準に応じて増減させることで、「安い、質の高いサービスを向上させる」ことが、「みそ」なわけですが、日本の場合は、成功とされるイギリスの違う方式が特徴化してきており、課題や問題点が浮き彫りになってきているようです。
 
なっ・・・なんと!サービス購入費が固定費として単なる施設建設の対価となっている
→日本のPFIはBTO方式、ハコモノ建設が多数
→理想は…公共サービスの購入者 サービス購入費が施設建設の対価ではなく、公共サービス購入の対価であるべき
→初期投資(建設)が不要なのでただ単に支払いを平準化しているのでは?(短期的なキャッシュ・フローの改善に留まる)
 
サーチ大東市の北条まちづくり事業にあてはめてみる
メモ全戸の市営住宅家賃をサービス購入費として支払い(一括借り上げ方式)
変動ではなく、需要リスクなど利用可能性(アベイラビリティ)を民間に移転せず、全額固定なので、実質的に施設建設費ともとれる。
初期コスト(建設)は民間企業が負担するため、固定費なのにバランスシートに考慮されない。
つまり、莫大な初期コスト(建設)がバランスシートに入らないことで、財務状況を良くできる方式にもなっているんですよね。
建設とみなすものは債務負担行為の算定にいれることになっていますが、今回は民間のプロジェクトファイナンスであり、かつ収支計画にサービス購入費が固定で長期に入ることは実質的に税原資であることは疑いようがありません…
更にspcエージェント方式なので見えにくいですえーん
右矢印前回の一般質問にて対応を要望し、債務負担行為の設定を行うと言及がありました。
 
カギ求められるもの
どのリスクを移転したいのか?
どのような民間経営による効率化を期待するのか?

アベイラビリティ(利用可能性)事業の包括的な支払い(ユニタリーペイメント)でないが、適切なリスク配分なのか?

モラルハザードをどう防ぐのか?
・下請けへの押し付けや、怠慢、適切な維持管理・運営のモニタリングといった課題は。
 
発想の転換を行うのは容易でありませんが、行政と民間と議会と市民との合意形成に向け、議論を闘わせ、良いものをつくっている過程なのだと思います。
バンバン突っ込んでいきます‼
 

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大東市議会議員 中村はるき
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下野惠子・前野貴生(2010)「PFI事業における経費削減効果の要因分析―計画時VFMと契約時VFMの比較―」, 『会計検査研究』,第42号.

http://www.jbaudit.go.jp/koryu/study/mag/pdf/j42d04.pdf