先日は滋賀県高島市に視察に伺いました。
なぜ
どこの自治体でも課題である若い世代の流出問題。その世代へ有効な政策効果が出ていないのは、全国津々浦々どこも同じです。
どこも地域活性化や若い世代の流入を図るというけれど…さてさて
私は、第三者のニーズを掴むこと、若い世代へ集中投資することが最適解だと思っています。なので、まず来てほしい世代(若い世代)にターゲット設定することが重要なんです。
実際に若い世代が増えている自治体の取り組みでも、徹底してターゲット設定しており、その思いを強くしています。
例⇒埼玉県戸田市「20歳~30歳で都心から新居購入を考えている子どもがいる夫婦」
大東市⇒「若い子育て世代」 違いは明確ですよね⁇若い子育て世代なんてどこもやってるし。。戸田市はそうしたターゲットに集中投資、集中広告を展開しています。(どこもやっていないことです㊙詳細は知り合いのみ教えます笑)
なので、戸田市と同じく、滋賀県高島市に行きました(^_-)-☆
高島市概要
人口~49,905人(平成29年6月30日現在)
面積~693.05㎢
湖に浮かぶ鳥居で有名な日本遺産、白髭神社やスキー場等、豊かな自然環境があり、百貨店・高島屋の屋号で有名な高島市。
私が観光でよく尋ねる大好きな市の一つです(^^♪
経緯と特徴
平成16年の新市建設計画策定の高島市地域合併協議会において地域課題として、「若者定住を促進していくことは、(中略)定住環境を整備・充実していことは勿論のこと、魅力的な就業の場を創出していくことも重要な課題となっている。」とされる。
若者の定住促進プロジェクト(平成19年3月)
若者定住促進条例(平成20年6月制定)
移住・定住コンシェルジュの開始(平成24年4月)
移住・定住と連動した空き家紹介システム(平成27年~)
特徴は、条例制定により自ら(行政)を縛りながら、若い世代へ支援の意思を明確にしようとしていること、その条例を根拠に連動包括支援していること。
実績としては、定住相談件数を例にすると、年々件数が増えており、効果が出始めているのではということでした。
条例で若者を15歳以上~40歳以下と定義しているのは凄いです。(わかる人にはわかるはず…)
質疑応答の印象に残った備忘録なようなもの
質疑)ターゲットを絞ることは難しいとよく聞く。(市内に住んでいる人から集めたお金なので)市外より住んでいる人を重視して欲しいといった声や、全体適正を重視しなければいけないといった意見があると思うが、そういった声にどういった配慮をしていますか。
応答)確かにそういった声もあったが、やはり若い世代がいないと地域が持たないという危機感がそれを上回ったと思います。
質疑)合計特殊出生率はどれくらいですか?
応答)平成25年度で1.4。滋賀県全体が1.5くらいなので、若干低い数値です。
質疑)どこの自治体に出ていってしまっているんですか?
応答)大津市が社会減の最も大きな転出先。次いで京都、大阪も多いです。
質疑)自然が多く、大津市も近くて環境も良いのに、何ですかね。若い世代は利便性を求めているんですかね。定住相談データによると、年代41歳以上が約半数。狙っている世代とミスマッチが起きているように思いますが。
応答)この年はたまたま多かったと思う。
質疑)(同じデータから)相談内容が住まい関係が半数以上。都会では仕事が4割以上いくのが通例ですが。年代が高齢なのが要因ですか?
応答)自然環境に魅せられて住んで頂ける方が多いことが起因していると思う。この年は41歳以上の方が多かったことがそうかなと。
質疑)(同じデータから)住まいの希望も売買一戸が多いのでやっぱりそうなんでしょうね。
大東市なんかは近居支援をしていますが、そういった支援はしていますか?
応答)近居はしていないが、定住住宅取得補助、定住住宅リフォーム補助、空き家リフォーム補助を展開しており、網羅できている案件もあるかなと。
質疑)効果検証はどうですか?
応答)視察資料によって網羅できているかなと思いますが、例えば空き家システム。経緯は空き家対策特別措置法だが、年々会員数が増え、空き家登録件数、相談件数、成約件数いずれも増えており、最も手応えを感じています。
質疑)持続可能性はどうですか?
応答)中々、我々では答えづらいですが、やることによって何をやったら効果が出るか、出ないかわかってきているので頑張りたい。
所感
全国自治体と同じく、若い世代の流出による歪な人口構成による地域存続の危機。
限界集落を抱える田舎だからこそ、危機意識をもっていると感じました。
観光資源も多く、自然豊かで琵琶湖もある。かなり良いまちですが、残念ながら人口減少は減ってしまっています。
なんでもやる。人がいなくとも協力してくれる人をつくってやる。という姿勢に繋がっているものは、危機意識の集大成である条例なんだろうなと思いました。
質疑応答で縦割行政という弊害についても訪ねたんですが、対応して頂いた課は何でもやらなくちゃとても回らないから「この課が全部やる」そうです。
見習いたいと強く思いました。対応して頂いたすべての方々にこの場に代えてお礼申し上げます。
学び
現実を直視した計画を立てる⇒正しい認識が第一歩。
移住・定住に絞ったツール(パンフ)がいる
やっぱりターゲット設定は絶対いる
ずっとやっていることでしたが、高島市の条例制定は面白かったです。こういうやり方から包括支援に繋げようとしている事例は初めて出会いました。
この学びは生かしていきます‼
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