友へーもがり笛ー2009 (2004) | ©猫と春風の花慈しみ愛で。心。

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猫たちと暮らす穏やかでささやかな日常。
当たり前だけど、当たり前じゃない、
がかけがえない特別な宝物の瞬間瞬間。
一日一日大切に丁寧に重ねています。
(旧ブログ「神様がくれた宝物2007〜」より)

神様がくれた宝物

友へ-もがり笛-



もがり笛


冬の荒れ狂う吹雪の夜

遥か遠く笛の音がかけ抜ける

ああ

あれが亡き父の言っていた

山頭火のもがり笛か


行き場が見つからぬように

吹き荒れ悲鳴をあげている


やがて悲鳴は規則的な笛の音に落ち着き

それは天空を昇る古い夜汽車の汽笛に変わる

こんな夜更けに誰を乗せて走るのか

窓の灯りに映る人々の顔は

皆どこか虚ろで

頼りなく心もとない

疲れた人々の

魂の欠片を拾い集め


しかし夜汽車は力強い汽笛を鳴らし

冬の空を切り裂くように

かけ昇っていく



  2004.12.6(04:10)
     チヒラ




   雪

雪って

暖かく優しい色をしている

そう

全てを包み込み許してくれる

そんな優しい色をしている

キラキラと光に反射して七色に光る

陰は穏やかな灰色の濃淡に

雪は白ではないんだなぁ

そっと目を閉じた

雪の光の残像が

目の奥で

鮮やかな橙色になる


真っ直ぐに降り積もる夜は

全ての音を吸収した静寂の中

ただただシンシンと

私に語りかける


キンと張りつめた心を

柔らかくした



  2004.2.17(03:05)
     





故郷の冬のイメージ





初めての地で


頑張る友へ




(2004応募詩篇より)




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