2000年初め。
今から10年以上前の子。
以前にも旧blogでアップしましたが。
どうしてもアンティーク風に作りたくて。
ベビーピュアホワイトのモヘアのクマを大胆に加工。
染め粉で鼻先や耳で手や足の先を染めたり、擦れた感じを出す為に毛を一部カットしたり。
真新しい真っ白に勇気を出して。
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どうしても、ぼんやりした顔になってしまうのは、内側が表れるのでしょうか。
赤ちゃんにしたつもりなのに。なんだか。
眼は艶無しのアンティークシューボタンを使用。艶を抜いていますがこれもグラスアイ加工です。
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今回はどんな子にしよう。
様々な想いを巡らしてイメージを膨らませる。
甘いお顔か、シュールな感じか。元気な子かシャイな子か。甘えん坊かしっかりものか。
心に持ち合わせの記憶から優しさ一杯膨らませて。
産まれた子が誰かの手に渡り、その幸せのバトンを互いの笑顔で渡し終えるまで。
想いをそこまで馳せて。
朝お弁当を作り、送り出す者に手を振り。愛犬と一緒に、学校へ行く息子を途中の橋まで見送る。
お日様に沢山の洗濯物を干したよ。広い家の隅々まで掃除機をかけた。
お夕飯の下拵えも冷蔵庫に入れたよ。
愛犬を抱いて、おばあちゃんに「行ってきます」
愛犬を助手席乗せたら、準備万端。
毎日の日課。
そんなささやかな小さな日常をまた心に重ねて。
にんまりできたら取り掛かる。
一枚のモヘア生地に型紙を写して大胆に裁断する。
それを一針一針丁寧に縫い合わせて、平面から立体を生み出す。
「幸せ」の心を揺るがさないように。
顔は細心の注意を払い。
技術より心。そんな幸せな気持ちが届くように。
大切に大切に箱詰めをして。
受け取った人が箱を開けた瞬間に、笑顔になれるように。
何度も蓋を開けたり閉めたり。
一番可愛く見えるように。
丁寧に周りに柔らかな半紙を詰めて。
ばいばい。またどこかでね。
ホッとするよりも、大切に産み出した子供を手放すような心境に。
1500回以上。大切な子たちとお別れをした。どこかで誰かが幸せでいてくれたら。
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