◆「糸」10.02.02 02:02:20旧blogより | ©猫と春風の花慈しみ愛で。心。

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猫たちと暮らす穏やかでささやかな日常。
当たり前だけど、当たり前じゃない、
がかけがえない特別な宝物の瞬間瞬間。
一日一日大切に丁寧に重ねています。
(旧ブログ「神様がくれた宝物2007〜」より)




◆タイトル 糸

◆記事カテゴリ 指定なし

◆公開設定 10.02.02 02:02:20 公開


◆本文


息が詰まる

誰もいない 白銀の広野で 思い切り深呼吸をしよう

全身の血が入れ替わる程

深呼吸をしよう

思い切り叫んだら 全て吹き飛ぶんだろうか

本当はどんなに時が経ったって

悲しみなんて消えやしない

沸々と湧いては消え 消えては湧く

泡ぼこのように

悲しみは ほんの少し甘美な味がしたりもするから

誰だって ついに悲しみを止めらやしない

何を悲しんだらいいのかさえ分からなくなる程

数えきれない程の悲しみで一杯さ

悲しいのは私だけ

でも悲しいのは私だけじゃない

悲しいのは私だけじゃないけれど

悲しいのは私だけ

糸の始まりと終わりがあるように

命は始まり やがて終わる

『終わり』は まだ何もなかった『始まりの前』に戻るだけ

生きたという足跡だけを残し

空高く散り 解き放たれる

生きたという足跡は残る人の心に黒い点を残し

黒い点はやがて 無数のヒカリの束となる

溢(こぼ)れ落ちては拾い集め

拾い集めては またまとまりなく撒き散らかす

きちがいじみたカタマリが

振り子のように 心を揺らす

それを蹴散らして 蹴散らして 笑ってやる

圧縮して丸めて 飲み込んでやる

だから何だというんだ

どうということのない ただの心の産物

幸せが悲しみを優しみに変える

幸せの欠片を集めるから

明日また幸せの欠片を集めるから


白銀の広野で 思い切り深呼吸をしよう

全身の細胞が入れ替わるほど

深呼吸をしよう


厄介に絡んだ糸の始まりと終わりを 丁寧にほぐしながら探す


2010.2.1


ただの『詩…のようなもの』です どうかご心配なきよう宜しくお願い致します。