ゴッホ大先生と思考錯誤・・・と追及すること。 | 「カッパ」と呼ばれたちっちゃい人間の放浪の旅

ゴッホ大先生・・・。


アムステルダム滞在2日目に行きたかった『ゴッホ美術館』。


でも・・・あいにく、ハイネケンビール醸造所の後に、ハイネケンのオープナー欲しさに市内の方まで歩き、時計を見るともう16時30分。

加えて、小雨まで降ってくる始末。


閉館時間間際に行って、さらっとだけ見るのももったいない。


で、翌朝行こうと。


この日アムステルダム→デン・ハーグ(フェルメールの絵画を観てみたい)→ユトレヒトと移動と観光をしながらの強行スケジュールを敢行しようと考えていた一日。


なので、ゴッホ美術館で時間をかけても、1時間ぐらいだろうなと考えていた。


でも、そうはならなかった。



美術館に1時間もいたら大概飽きてしまう僕なんだけれども。

彼の世界に引き込まれたこと、スマホのようなオーディオプレーヤーの造りこみ度合いが個人的に良かったこと、僕の不出来な英語力のため理解するのに時間を必要とした解説だったことも手伝って・・・、彼是4時間近く。


でも、何がそんなに僕の興味をひきつけたのか(笑)。

一つには、絵毎に彼の意図や背景がこと細かに記載されていて、素人でも興味をひかざるをえなかったからかな。



1時間過ぎたあたりで、4階まで作品がある中のまだ1階のフロアーにいた。

これは・・・。
もう昼からデン・ハーグを経由してユトレヒトに行くのは無理だとあきらめ、その分ゴッホを堪能するのに時間を使うことにした。



そんなゴッホ大先生の美術館。


ゴッホ大先生なんて言いながら、名前しか聞いたことがなかった僕なんだけれども。




フィンセント・ファン・ゴッホ。



ゴッホ 
ゴッホの自画像。

ゴッホ
彼のキャンパス。
色を混ぜて新しい色を生み出す「汚い」キャンパスが彼の特徴の一つのよう。

ゴッホ 
ゴッホ
そして、外で画を描くことが多かったゴッホ。
彼の作品には、風で舞った土や石などが画の表面に付着していて、その事実が証明されているらしい。

ゴッホ
ゴッホ 
キャンパスが無くなったりすると、違うテーマの作品の上に新しいテーマの絵を描いていたんだとか。X線写真で分かるんだそう。節約もしていたらしい。

ゴッホ 
ゴッホ 
Perspective Frame(遠近法)を駆使して書かれたらしい絵。


ゴッホ 
ゴッホ 

ゴッホ 
ゴッホ 
キャンパスについての説明があったり。



ゴッホ 
『じゃがいもを食べる人達(?)』
ゴッホ 

ゴッホ
ゴッホ

ゴッホ
ゴッホ 
ゴッホ
画面を操作して、自分で補色の色使いを体験できたり。

ゴッホ 
ゴッホ 
ゴッホ 
ゴッホ
オーディオプレーヤーの画面で説明をしてくれたり。

ゴッホ 
ゴッホ
日本の浮世絵に影響を受けた彼。

ゴッホ
手紙に絵を描いていた彼。
ゴッホ 
『ひまわり』
ゴッホ 
『寝室』

他にもまだまだ有名な絵画が飾られている。

残念ながら、新しく発見された『モンジュールの日暮れ』(9/24から公開)を観ることはできなかったけれど。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201309/2013090900915&g=int



でも、本当に面白かった。







もちろん、彼の作品を見たからと言って、絵心のない僕が画を描くのに役立つ何かを吸収できる訳ではほとんど無い。

でも、彼の作品を通じて・・・彼の画に対する姿勢や歴史・変遷・背景を知ることで、彼の画家としての、そして1人の人間としての生き方を知ることができる。


そして、物事に取り組む上でのヒントのようなものを得ることができる。




ほぼ独学で絵を学び、生存中には彼の絵が評価されることはなく、パンとコーヒーばかりの食生活など不遇な人生を送ったと言われる彼。


没後になって、評価されるようになった彼の作品。


でも、彼は絵を・・・色使いを探求し続けたらしい。

ブラッシィングから様々な技法を生み出したり、補色を意識してインパクトのある画を描いたり、理想的な色を自分で作ってみたり。

認められない中にあっても、試行錯誤を続け、自らの理想を追い続けた彼。


最期は、37歳の若さにして自らの命を絶ったという彼だけれど、見習うべきところが多くあるように思う。


個人的にかなり大満足の『ゴッホ美術館』。




おかげで、フェルメールの作品を観れず終いだったけれど。



行けて良かった。