私が、このように「メディアの論調を鵜呑みにしない」、「統計データの確率値と実際にどうかは違う」といった考えを持つようになったのは、自身の経験ゆえです。

最後に、私自身の経験である、亡き長男の話を少しさせてください。

…私は、39歳の時に長男を、41歳の時に次男を妊娠しました。いずれも妊娠初期にNIPTを受け、陰性でした。

いわゆる、「高齢出産でリスクが高い」とされる確率値には、該当しませんでした。

ところが、長男は生後2ヶ月でこの世を旅立ちました。


染色体異常とは関係のない、稀な特発性の遺伝子疾患だったことが、亡くなった後に判明しました。

この特発性の遺伝子疾患になる確率は、「20歳の出産でダウン症の子どもが産まれる確率」よりも、はるかに、はるかに低い数値です。

さらに、この疾患は、母親の年齢や体質等が原因ではないことが、医学的に明らかになっています。つまり、「高齢要因」は無関係でした。

こういった経験に基づく私の実感は、

「確率はあくまで確率で、実際に自分がどうかはまた別だなー」

…です(笑)

それから、もう一つ。

私は、一回目のNIPTの時点では、お腹の我が子を「数(胎児×1)」でしか見ていませんでした。さらには、「何の先天性疾患もない子がいい」という、かなり大雑把な捉え方をしていました。

ところが、実際に長男が産まれてみたら…

「唯一無二の具体的な命」として見れるように、自分が変わったんです。それは、天と地がひっくり返るような劇的な変化でした。先天性疾患の有無に関係なく、長男のあまりの可愛さには腰を抜かしました(笑)

この子はこの子でしかない、という圧倒的な存在感。

 

先天性疾患ですら、その子をその子をたらしめる、不可欠な一要素のように感じました。

現在、私たち夫婦は、「この長男を授かって良かった」と心から思っています。長男には、「お父さんとお母さんのところに来てくれてありがとうね」と、今も感謝の気持ちを伝えています。

そのあたりの激変ぶりは、この記事にも書いたとおりです。

NIPTを受けた理由が、一人目と二人目で違いすぎる話 | 40代の妊活を丁寧に語りたい (ameblo.jp)

今回タイトルに書いたテーマは、長男のこともあって、私なりに思うところの多いテーマです。年の瀬にそれを整理することができて、随分と気持ちが整いました。

長文を最後まで読んで下さって、ありがとうございました。