以前、ブログで紹介したネット記事があるのですが…

 

40代前半は、思うよりも妊活成功率が高い | 40代の妊活を丁寧に語りたい (ameblo.jp)

 

この記事の著者が、もう一つ、同じテーマで記事を書かれています。

 

「35歳で妊娠率がガクッと落ちる説」を恐れなくていい…「40代前半の高い出産可能性」を示す衝撃データ 40代前半の女性の7割が不妊ではない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

以前紹介した記事よりも、研究データのエビデンスが多く、一言で言うと、「30歳の出産可能性を100としたら、40代前半なら70はあると、多くの先行研究が示唆している」という内容です。

 

少し長めになりますが、私が大事だと感じた部分を要約します。

 

【1】晩婚、未婚、高齢出産は、「無知」からばかり起きたわけではない。たとえ、加齢が出産にマイナスだと知っていても、様々な事情から、どうにもならない人は多い。

 

【2】年齢とともに、妊娠・出産確率が下がるのは間違いのない事実。けれど、その低下は思っているほどではない。仮に、30歳の出産可能性を100としたら、40代では「0か、良くても20か30」という過度に悲観的なイメージが広まっている。でも実際には、「40代前半なら70以上はある」というのが、多くの先行研究の示唆するところ。

 

【3】過度に悲観的なイメージが広まった背景の一つに、2016年のTV番組「クローズアップ現代」で、「40歳を過ぎると、体外受精を行っても8.8%しか出産できない」と報道されたことがある。けれど、この数字は大きなミスリード。

 

【4】その理由の一つ目は、自然妊娠で40代出産した人の数が含まれていないから。例えば、2020年は、4万8517人の人が40代で出産している。そのうち、不妊治療を受けて出産した人は1万3235人。残りの3万5282人は自然妊娠。つまり、40代出産の7割以上が自然妊娠している。けれど、「8.8%」にはこの数が含まれていない。

 

【5】二つ目は、「8.8%」はあくまでも、1回の不妊治療で出産に至る確率に過ぎないから。何回も治療を行えば、その確率は当然累積していく。そして、多くの人は複数回治療を行っている。

 

【6】三つ目は、「8.8%」の内訳として、30代の頃から不妊治療を続けて40代になった、比較的症状が重めの人の割合が高いから。今まで妊活をしていなかった人が、40代になって不妊治療を行った場合、ここまで確率が低くはならない。

 

【7】四つ目は、不妊治療を休止している間に自然妊娠した人の数が含まれていないから。こういうケースは結構ある。「8.8%」は、こうした「勝ち抜け」組をカウントしない一次資料の、単回治療においての数字でしかない。

 

【8】ちなみに、厚生労働省の2014年版の不妊治療データでは、40代前半の妊娠率は73.1%、出産率も5割に近い数字になっている。これはあくまで「不妊治療を受けている人」の数値であって、これとは別に、自然妊娠で40代出産した人が、この3倍近くもいる。

 

…この記事を読んで、私はまたまた、明るい気持ちになりました。

 

もちろん、何でもかんでも前向きに捉えればいい、とにかく明るい気持ちになればいい、と思っているわけではありません。

 

様々な角度から一つの物事を眺め、主張にはきちんと根拠を示し、感情論に傾き過ぎることなく、客観性を保って検討した上で導き出された、現実に即した建設的な意見、というのを、私はとても大事に思っています。

 

以前の記事と今回の記事は、そういう意見だと感じるからこそ、明るい気持ちになれています。

 

この著者には、頭を下げて感謝の気持ちを伝えたいです(笑)