以前、ネット上で「帝王切開も立派なお産です」と強調する発言を見たり、書店で「帝王切開で出産した女性に、落ち込まなくていいよとエールを送る」趣旨の本を見かけたりして、キツネにつままれた気持ちになったことがあります。

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世界的には、帝王切開も一般的な出産法として認知されていますが、どうやら我が国は自然分娩礼賛なようです。

長男の命を救うために緊急帝王切開だった私は、自然分娩ではなかった事を残念に思ったこともなければ、帝王切開だった事に何のネガティブさも感じていません。むしろ、長男を救命する術があったことに感謝しています。

そして、二度目となる次男の出産も帝王切開だったわけですが

今回初めて、予定帝王切開を経験して驚愕しました。

(緊急帝王切開と違って)「予定帝王切開って、こんなにも平和で安心感があるのか!」と(笑)

例えば、


・主治医が、ランチの予定を話すかのように、ありふれた事として手術の話をする
・何種類もある手術や麻酔の同意書を事前にもらえて、ゆっくり目を通す時間がある
・出産日を選べる
・きちんと入院準備ができる
・手術中に流せる曲をリクエストできる
・手術中、主治医はじめスタッフさんが、みんな和やかな雰囲気 ……

私は、次男の出産は安産だったなぁと感じています。

安産の定義を辞書で調べると、「あまり苦痛や危険なく子を産むこと」だそうです。

そもそも、予定帝王切開って、私のように前回帝王切開だった方や、赤ちゃんが逆子の方、前置胎盤の方などが、できる限り苦痛や危険を少なくして「安産で産むために」選択されるわけですよね。

一般的には、自然分娩の中でスムーズなお産のみを指すイメージが強いですが、個人的には、予定帝王切開も安産の一つだと思っています。