そう、今、そんな単純なことを、でも実はとても難しいんだって、みんな、気づいたんだ。
こういうときこそ、僕は哲学のチャンスだと思う。
皆が原理原則を忘れて、気が動転していた。
だから、僕らは基本的なところから考え直さなくちゃならなくなってしまった。
でも、多くの人は戸惑ってしまったような気がした。
普段から、色々と考えている人ほど、迷ってしまった。
何も考えてない、そんな人はいないけど、そんな人がいつも通りだった。
僕は、戸惑っている人に蝕まれる平常心だけが怖かった。
だから、なるたけ、いつも通りにしようと思った。
もともと、人生なんて、配られたカードでしか、戦えないのだし、次の順番にどんなカードが回ってくるかは誰にもわからないのだ。
そう、いつもを取り戻すためにはものすごい力が必要だ。
それが、僕は切なかったんだ。
みんなが、カジュアルに生きていると思っていたのさ。
みんな、実は色々と不安だったのさ。
でも、また、それをお互いに隠しあうときはすぐ来るさ。
それまでに、僕はどれだけ皆の心に入り込めるだろう。
ちょっと、おじゃましますよ。
こんなチャンスはなかなか訪れないのさ。
さて、みなさんとのお別れも延びちゃって、いつになるかと思いきや、31日の夜にやることになりました。
大丈夫。
みんな、普通だよ。
だから、いつも通りの放送をして、いつも通りにさよならを言おう。
また、あう日まで。
僕が歌うまでもなく、そんな歌もたくさんあるよね。
ああ、いいときに生まれたな。
歌にかこまれてるなんて。
またね。