かなめくんと会った数日後の休日、
彼の家に遊びに行くことになった。
夕方に予定があったため、昼過ぎ~夕方前くらい。
彼の家は最寄り駅から遠く、バスで10分の距離。
最寄り駅まで迎えに来てくれて、一緒に家に行く。
コンビニで軽く食べ物を買い、彼の家へ。
実は、一人暮しの男子の家に来るのは、元旦那以外では初めての私。
どんなもんなのか…と部屋に入ると………
おぉ!THE雑然(笑)!
お世辞にも綺麗とは言えない…
まぁ、不潔とかではないのだけど。
テーブルの上に、味噌汁の乾燥具の袋や、薬、ガム、タバコ、タオルが乱雑に置いてある。
彼「まー、汚くて悪いけど笑」
大丈夫かな?とこっちを見る。
私「一人暮しの男の子だし、こんなもんじゃない?気にしないよー笑」
床はそれなりに綺麗だったから、彼なりに掃除したのかもしれない。
またキョロキョロしてると、鬼滅の刃のコミックが入っていると思われるTSUTAYAのバッグを見つける。
おー、部屋に行く理由作りのためで言ったことだったが、ちゃんと律儀に借りてくれたのね。
………………
ところで、私は自分なりに今日の(勝手に)予定を考えていた。
ご飯食べておしゃべり(30~50分)
→マンガ3冊読む(30~50分)
→ごろごろの流れからえっち(1時間~)笑
これならちょうど3時間位かな、と
会う前になんとなくシミュレートして、会う時間を決めるのが私の習慣である。
…………
すると、
彼「あ、鬼滅の刃人気でさ、1巻だけなくて、ネットでダウンロードしたから読めるよ。あと、念のため2~6巻借りた!」
え!そこまで?!(想定外w)
ダウンロードまでしてくれたのか…!
マンガが家に来る条件と思って色々用意してくれたのかな。
…いや、しかし、6冊か……。せっかく借りてくれたし読むけど、時間押しそうだな。
(3時間で足りるかなー)
と、勝手なことを考える。
しかし、そんな考えはおくびにも出さず、
「ありがとう、わざわざダウンロードまでしてくれたんだ。ごめんね、そこまでさせて笑」
と、素直に感謝の気持ちを伝える。
彼「いや!まー別に無料だし?違法っちゃあれだけど、ハハッ」
ちょっと照れた様子。こーいうとこは、ほほえましいんだよね。
そして、早速コンビニで買ってきたご飯を食べながら雑談。
そして、マンガを読み始める。
といっても、1巻はスマホにダウンロードしたものになるので、彼がスマホを私に貸してくれる。
無防備だなぁ…笑
ちょっと心配になる。
そして、2~6巻を読む。
元々マンガ好きの私だから、集中して読む。
(気持ち速読だけど)
彼もそんな私の様子を見てか、特に話しかけても来ず、1時間半ほど経過。
読み終わり、ふーーっと息をつき、彼に話しかける。
私「面白かった!ありがとねー!……ところで前に会った子はこの部屋泊まりに来てたんでしょ?何して過ごしてたの?」
と、軽く切り込んでみる。
この雑然とした部屋で長時間どうやって暇をつぶしてたのかは気になるとこであった。
(当然えっちもしてたんだろうから、その辺りも聞いてみたいしね)
彼「あー…前来てた子は大掃除の手伝いしてくれたかな、2泊してったし…あとはテレビとかみたり」
どうやら、前に会った子はお正月休みに2泊していったらしい(お互い初対面で)。
なぜ2泊かというと、その翌日に友達と約束があり、近辺の彼の家で前乗りをしたかったとのこと。
(要は宿代わりに利用されたようだ)
ただ、彼の方も暇してたところを一緒に遊んで
くれた訳なのでWinWinである。
私「掃除手伝ってくれるのは良い子だね!…でもまぁ泊まったなら、それなりにそーいうことした感じ笑?」
彼「あー、料理作ってくれたり良い子だったね、確かに。…うーん、それは、うん、したね」
言って良いことなのか分からないみたいな不安顔でこちらを見る。
別に咎めるつもりも筋合いもないので、そんな不安な顔をしなくていいのに笑
私「そうなんだ!その子とはそれから会ってないの?」
彼「あー…一応連絡はきたけど、あんまり好みじゃなくて、そのまま…みたいな」
どうやら、身長170越えで彼より体重がかなり重い女性だったようだ。
彼「あと、えっちの時、ゆるい?のか中々オレいけなくて…」
とポツポツ話し出す。
そんな感じで下ネタを織り混ぜながら雑談をする。
……………
だが、彼は一向に私に手を出してこない。
そういう流れにもならない。
ベッド(ソファ)にゴロゴロしてて、それなりに触れているのだが、そのまま。
焦れた私が、
「かなめくんは、私とはしたいなーって感じはないの?」
と、優しく質問してみた(焦れた感じは出さずw)。
すると、
彼「いや、したいよ!けど、最初にえっちするとそれで終わっちゃうから…。仲良くなって何回も来てくれる方がいいし。あと、今日はマンガ読みに来るって話だったから、元々するつもりはなかった」
…な、なるほど………
まぁ、確かに身体の関係を先に持つと、よっぽどよくないと大体それっきりだ。
一人暮しの男の家に行く訳だし、当然そうなると思っていたが、こーいう子もいるのか。
なんとなく自分の浅ましさを恥じるとともに、
彼のピュアさ(真面目さ?)に毒気が抜かれた。
24歳とか、そーいう若い子の方が性欲あるし、下心満載でガンガンくるイメージだったからなぁ…この子が特殊?なのかな。
とりあえず、そんな感じなので、また普通に雑談を開始し、帰る時間になる。
「いつでもきて!」と、またバス停まで送ってくれる。
結局キスもなかった。
準備万端で来た分、やや肩透かしをくらった気分だったが、彼の好意は大きく感じるし、嫌な気持ちにはならなかった。
しかし、自宅に呼んだりスマホを貸したり、初対面の子を泊めたり…彼の警戒心の薄さ(無防備さ)は心配になる。
でも、ここまでされるとかえってこちらは相手を信頼できるので良いのかもしれない。
(実際、彼への好感度は最初よりかなり上昇している)
前に会った、のりたかさんは警戒心強すぎてカッコ悪かったからなぁ笑
女性と仲良くなりたいなら、それなりにリスクは背負わないと。
(虎穴に入らずんば…よね笑)
とりあえず次回かな…と思い、彼の部屋を後にしたのだった。
続きます。