決意を固めてからのウンスは

行動に迷いがなかった

チェヨンに母ヒエと

会う段取りをつけてもらい

それからウネにも話をした

 

ウネは「寂しくなるね」

と笑ったが

ウンスはそれほど

ウネを心配していなかった

 

だってウネのそばには

夫となったアン・ジェがいる

口下手で無愛想だが

誰よりもウネのことを愛し

ウネを支えてくれる存在の彼に

親友を託すことができるのは

ウンスにとって安心なことだ

 

 

一度くらいは向こうにも

遊びに来てよね

忙しい弁護士先生でも

親友のためにそれくらいの

時間は作って欲しいわ

 

 

あら〜

あたしたちが行くのは

お邪魔なんじゃないの?

親友よりも彼氏と過ごす方が

よろしいんじゃなくって?

 

 

ウネはわざと丁寧に言い返す

 

 

アメリカまで行って

お邪魔虫にはなりたくない

ってもんよ

あいつのことだもん

ウンスを求めて

アメリカだろうと

地の果てだろうと

追いかけて行くに

違いないからね あはは

 

 

相変わらずの毒舌に

ウンスは苦笑い

だがウネの言い分は

もっともかもしれない

 

 

あたしもウンスに

報告があったんだ

あたし このヴィラを

出ることに決めた

 

 

そおなの?

じゃあ アン・ジェさんと

ようやく

一緒に暮らせるのね?

 

 

まあ そんなところ・・・

 

 

ウネは歯切れが悪かった

 

 

何よ?

私に隠し事?

ちゃんと話してくれないと

心配でアメリカに

行けないじゃない

 

 

いや〜そう言うことなら

聞かない方がいいかもよ?

 

 

え?一体どおしたの?

 

 

あたしなりに考えて

納得して

決めたことだから

今更反対しないでよ

ウンスや

あたし アン・ジェの

両親と同居するわ

 

 

は?

何故そうなるのよ

ウネに対して冷たい態度の

義母さんじゃない

それにお兄さん夫婦が

同居しているって・・・

 

 

実は

義兄さんがご栄転で

転勤になってね 

留守宅をアン・ジェが

任されたってわけ・・・

彼は結婚するまで

実家にいたじゃない なのに

今は寮とヴィラを行き来して

落ち着かない暮らしだし

シオモニには結婚を

反対されたままだしね

義兄さん

あたしら夫婦のことが

心配だったんじゃなかな?

 

 

でもそれは

二人で決めたこと

じゃないの?

 

 

そうなんだけどね・・・

正直

あたし あの家で

うまくやっていけるかなって

ものすごく悩んだ

アン・ジェともたくさん話した

それで

結局やってみるとこにしたの

もちろん仕事は辞めないわよ

弁護士はあたしの天職だもの

まあ シオモニの

多少の嫌味は覚悟の上よ

あたしは義姉のような

名家のお嬢様じゃないから

シオモニ(義母)も

何かと小言を

言いやすいんだと思うわ

悪い人じゃないんだけどね〜

なんだかんだ言って

アン・ジェも母親に弱いし

ただ ちょっとばかり

シオモニは見栄っ張りで

いいとこの嫁が欲しかっただけ

 

 

そんなぁ〜

ウネのことちゃんと

わかってくれてないじゃない!

 

 

ウンスや 

あたしは弁護士だよ

本気になればシオモニが

ぐうの音も出ないくらい

言い返すことも朝飯前だけど

そんなことは

したくないんだよね

それに同居して恩を売れば

庶民出のあたしのことを

ちょっとは

見直してくれるかも

しれないじゃない?

シオモニも

結婚を反対している場合じゃ

なくなるってもんよ

 

 

ウンスが見守る中

駆け落ち同然のような

結婚式を挙げた二人だったが

義両親と同居する際

ウネの予想通り

体面を重んじる義母によって

アン・ジェの上司を

仲人に立てる体裁で

親戚や知人を招き

豪勢なお披露目会をする

羽目になった

が 残念ながらそれは

ウンスが出国した後の

ことだった

 

 

ウネ

私がいなくなったら

愚痴を言う相手も

いなくなるじゃないの

大丈夫なの?

 

 

そこはそれ

アン・ジェにたっぷり

聞いてもらうって〜

それくらいの嫁孝行は

してもらわなくちゃね

それよりウンスや

あんたがチェヨンと離れて

異国で暮らす方が

あたしは驚きだわ

 

 

ウネはおおらかに笑って

ウンスに言った

 

 

それにしても

楽しかったよね〜

ヴィラでの暮らしさ

学生時代の延長みたいで

居心地よくって

離れたくなかったわ

社会人になっても

出て行こうって

思わなかったし

結婚しても

まさかここにいるとは

思わなかったもんなぁ

 

 

うん 私も

ここでの暮らし

大好きだった

カン・ユハのところに

ジヒョンが押しかけてきたり

ヨンが一緒に暮らしてくれたり

屋上でのバーベキューとか

女子会の飲み会とか

辛いこともあったはずなのに

すごく楽しかったってことしか

思い出せないの

まさに私たちの青春って感じで

キラキラしていたよね?

 

 

うんうん そうだよね

あああ〜

あたしら ようやく

ここを卒業するわけか

寂しいけど

いずれその日を迎えるわけだし

出て行くのが

二人一緒でよかったかもね

 

 

今まで置いてくれた

カン・ユハに感謝だわ

 

 

二人は顔を見合わせ笑った

楽しいことがたくさんあった

ヴィラでの暮らし

まさに自分たちの学生時代

そのもののような場所から

二人はそれぞれ巣立って行く

 

 

とうとうヴィラを卒業・・・

人生の岐路か

 

 

そおね

そう言うことだね

 

 

寂しいけれど

気分は悪くはない

ウンスは盟友のウネに

手を差し出した

 

 

ウネ

握手しよ

ここを出ても

今まで通り

お互い頑張ろうね

ウネは私の大事なチング

パートナーってことに

変わりはないもん

これからもよろしくね

 

 

友情に助けられた学生時代の

数々の夜を思い出しながら

ウンスは親友が選んだ

これからの人生に

幸多かれと願っていた・・・

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

それぞれの岐路に立つ

共に過ごした時間を

心にいだきながら

 

 

ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2

 

 

ずっと以前にも(2018年)

書いたのですが

この後ウネは紆余曲折

妊娠・双子の出産を経て

自分の弁護事務所を設立

アン・ジェと夫婦仲が良くて

幸せな暮らしを

送っているようです

 

ウネもウンスも

お話の中で長い時間

それぞれの人生を生きて

輝いているなぁ〜と

妄想話のことなのに

現在と過去を思いながら

しみじみ感じたharuでした

 

 

 

リアル列島は

大雨のところもあって

どうぞお気をつけください

安寧にお過ごしくださいね〜

 

またおつきあいくださいませ

 

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村

 

 

 

ウネが独立に至った事情

ダウン

 

リダライブの二次募集が

始まりました 

A席か見切り席のみの販売

のようですがなんでもいいから

当たるといいなぁ

 

落選時に励ましのコメを

送っていただいた皆様

ありがとうございました