朝が来た
当たり前だが朝が来た
そして今日も
当たり前のように
激務のルーティンが始まる
チェヨンは研修医として
ウンスは研修医を指導する
専門医として・・・
まだ起きたくないな
ウンスはぼうっとした頭で
隣に眠るチェヨンを
見つめていた
腰がジンジンと痛んでいる
昨夜は結局
夜中に起きて夜食を食べてから
明け方まで
二人の体が離れることは
なかった・・・
お互いにかなり無理をしたし
正直 体は悲鳴をあげている
でもウンスの心は
まだまだ彼を欲していた
一日中ベッドに潜り込んで
二人だけの世界ならいいのに
そんなことを考えて
フゥとため息を漏らす
こんなに好きで
こんなに離れたくなくて
こんなに愛しい相手なのに
果たして彼のそばから
離れる選択など
できるのだろうか？
いいや その自信は
まったくない
だけど・・・
早起きだな
ウンスの気配に
気づいたチェヨンは
もそもそ体を移動し
ウンスを抱きしめた
体 大丈夫か？
うん
平気よ
ウンスは微笑んだ
久しぶりに濃密に過ごし
久しぶりに満たされた夜
ただ心の片隅に
少しばかりモヤが広がる
チェヨンはそれに
目ざとく気づいていた
ウンスや
俺に何か話があるんじゃ
ないのか？
どおして？
ゆうべから
時々 何か言いたげな
顔してた
う・・・ん？
ごめん そんなつもりは
なかったんだけどな・・・
ヨンにはかなわないわ
でも 実はまだ・・・
自分の考えが
うまくまとまらないのよ
そうか
私ね
ようやく戻って来たヨンと
こうして
一緒に過ごす時間が
すごく幸せなの
ああ
だから余計なこと
考えないで
自分の身も心も
ヨンでいっぱいにしようって
思っていたのに・・・
ごめん
いいや
ウンスはいっつも
俺に心配かけないようにって
隠すのが上手だから
余計に放っておけないんだ
どうした？
何かあったのか？
あの・・・実は・・・
ウンスが話しかけた時
携帯電話が鳴った
あっ 呼び出しだわ
ウンスの顔色が変わった
患者の容体が急変したから
指示を仰ぎたい
できれば
すぐ来て欲しいという
泣きそうな声の研修医の
緊急電話だった
わかった
すぐ行く
ウンスは短く答え
ベッドから飛び出す
送って行くよ
ありがとう
ヨン ごめん
話の途中なのに・・・
いいや
俺は逃げやしないし
話はまた次回
まずは患者のことを優先で
うん
ありがとう
こういう時
彼氏が同業者なのが
とても心強い
ウンスはそんなことを思った
急ぎ向かった病室
ウンスが到着すると
当直の研修医が待ち構えていた
ウンス先生
すみません
俺一人じゃ
どうしていいか・・・
経験不足で・・・
寝不足の目をした
若い医者は
困りきった顔で言った
あのね
新人だろうと
ベテランだろうと
患者さんの前ではみんな
医者なのよ
そんなオロオロと
泣きそうな顔して
治療に当たらないように！
患者さんやご家族が
不安になるじゃない
しっかりしなさい
テキパキ指示を出し
診察をする
その勇姿を見守りながら
チェヨンは改めて
「俺の彼女はいい女だ」
と思っていた
凛とした顔つき
意志の強そうな瞳
ハキハキとして
よく通る声
医者としてのスキル
どれもこれも
見とれてしまうほど
輝いて美しい
もちろん普段のウンスも
何気ない表情のウンスも
腕の中で乱れるウンスも
どれも見ていて飽きないし
心をくすぐられ
気持ちが高ぶって仕方ない
だが
仕事をしている彼女の姿は
別格の神々しさがあると
思えてしまうのだ
ウンスにとって
医者は天職なのだろうな
そんな彼女を支えるのは
自分の役目だと
チェヨンは思っているし
どんなことでもしてあげたい
悩んだ顔つきの先ほどの
ウンスを思い出し
どうして言葉を濁したのか
何が言いたかったのか
チェヨンは考えを巡らせた
そしてその夜
ウンスの思案顔の原因を
チェヨンは思わぬところから
知ることとなった
＊＊＊＊＊＊＊
『今日よりも明日もっと』
全部が手に入る人生なんて
ないのかもしれないけれど
最初から諦めていたら
手に入るものも手には入らない
ぼちぼち〜
ゆるゆる更新の現代版
おつきあいいただき
ありがとうございます
寒暖差のある季節です
どうぞ
安寧にお過ごしくださいね
昨日六月六日は
キムヒョンジュン（リダ）の
誕生日でした おめでとう！
今年三十八歳だそうな
彼がもっと若い頃から
推しているので
なんだか感慨深いです
そして
六月生まれといえば
ミノssiのお誕生日も
もうすぐですね
六月生まれは素敵なナムジャが
多いなぁ〜
