ここは見晴らしがいいのぅ
夏になったら さぞや
涼しい場所となりそうだ
 
 
王子様は満足そうに
東屋から庭を眺め
それからボソボソ言った
 
 
もしやあの者が
そなたの想い人か?
だが・・・どう見ても
親子ほど
年がはなれておるうえに
にぶそうな相手じゃ
どうしてあの者なんだ?
 
 
ユニョンはプッと吹き出した
確かにイサは
相当 鈍いところがある
こんなに好きだと伝えても
全然わかってくれないのだから
 
 
どうして?って〜
イサはたよりになるし
やさしい
 
 
ユニョンは一応
イサの擁護
 
 
ほお?そうなのか?
 
 
それに困った時は
たすけてくれるし
生まれた時から・・・
ううん 
生まれる前からか
ユニョンは
イサのことまってるのに
にぶいから気がついて
くれないのよねぇ〜
 
 
ユニョンは
やれやれと笑った
王子様はユニョンの言葉に
少し寂しそうに微笑んで
言った

 

 

生まれる前から・・・か

二人の絆は深いのだな・・・

だが余も夢を見たことがある
見知らぬ国でそなたそっくりの
女人を泣かせてばかり
の夢だったが・・・
そんな夢を見た・・・
だからいつかそなたの
力になりたい
そなたを笑顔にしたいと
そう思うていたのに・・・
逆に
おかしなことに巻き込んだ
急に妃候補に名が上がり
困ったであろう?
余は此度の父上様のこと
父上様の代わりに詫びたくて
ここまで来たのじゃ
 
 
王子様はまっすぐ
ユニョンを見つめた
 
 
え?
どおして?
ユニョン困ってないよ?
だってアッパもオンマも
王様の話は
気にしなくていいって
いってたもの
 
 
あはは
気にしなくても良い・・・か
さすがチェヨンと医仙だ
だが 余は少しは
余のことを気にして欲しい
かもしれぬ・・・
 
 
え?気にしてほしいの?
 
 
ああ いや
そなたを王宮のような
きゅうくつなところに
しばりつけるつもりはない
・・・が
余のそばにいてくれたら

さぞや毎日楽しいであろうと

思うことはある・・・

 

 

へええ?

でもなんでユニョンなの?

もっとかしこい子も

もっとかわいい子も

いっぱいいるのに

変な王子様〜〜〜

 

 

余は変か?

 

 

うん 変よ!

 

 

二人は顔を見合わせて

笑った

 

 

どうしてだろうな?

心の奥底で声がするのだ

そなたを笑顔にしたいと・・・

だが 今日は

実にゆかいだった

来てよかった

余が変だという女人は

そなたぐらいのものだぞ

 

 

あら そお?

 

 

ああ

余はそなたと

大人になっても

ずっと笑いあっていたいが

そなたの夢はちがうので

あろうなぁ

 

 

王子様・・・

ユニョンの心は

あげられないの・・・

でもユニョンは

王子様のみかたよ

王子様が笑っていると

うれしいもの

 

 

味方・・・か

それは心強いな

それにいつか大人になった時

そなたが余に

心をくれる日がくる

かもしれぬ・・・だろう?

今はそう思うことにする

 

 

王子様はユニョンに

そう告げると

清々しい顔で微笑んだ

 

 

チェヨンは東屋で

並んで座る二人を見つけた

 

 

こちらでしたか・・・

王子様

 

 

上護軍か

 

 

公主様がそろそろ

王宮へ戻りましょうと

仰せです

某が王宮へ

お連れいたします

 

 

もどったばかりなのに

また王宮へ?

 

 

はい

王族の皆様の警護は

某の役目

それに王様に申し上げたき

話もございます

 

 

そうか

では頼むとしようか

 

 

ユニョン 

母上が探しておるぞ

公主様と大妃様にご挨拶を

して来なさい

 

 

は〜い おっけ〜

じゃあ 王子様

またね〜

夏にも東屋に来て

ミレちゃんもにぃにも

み〜んなで

いっしょに遊びましょう?

ね?

 

 

ああ 必ずや

 

 

王子様は瞳を輝かせ

大きく頷いた

 

 

 

 

 

帰りの輿の中で

ウ王子は以前見た夢を

思い出していた

 

それは物心ついてから

見た夢で

ユニョンの面影の残る

綺麗な女人が出てくる

夢だった

 

「旦那様に妾の心を

差し上げることはできませぬ」

 

その女人は

いつも悲しそうだった

とても儚げな女人で

とても美しかった

いつも泣いているその女人を

影から見守るしかできないが

心から愛しく思っていた

だが段々とやせ細っていく女人を

見ているのが辛かった

 

 

心をしばりつけることなど

できるはずがない

それにしても

不思議な夢だった・・・

 

 

ボンヤリ

思い浮かべていた言葉を

口に出すと

チェヨンに気づかれた

 

 

如何されました?

王子様?

 

 

輿の外から声が聞こえる

 

 

いいや

なんでもない

少し疲れた

着くまで寝るとしよう

 

 

ウ王子はそっと目を閉じた

脳裏に浮かぶのは

さっき見た笑顔のユニョン

まだお互いに幼すぎて

これが

恋心だとは確信できないが

けれどもユニョンを思うと

心がパッと暖かくなる

 

 

だがそれを誰にも

気取られてはならぬと

肝に銘じよう

余はこの国を背負う王子

そなたに苦労はかけたくない

 

 

王子様は気難しい顔で

ふうと息を吐き

心の中のユニョンに

話しかけた

 

 

 

 

 

そして数日過ぎ

チェ家は女主人の誕生日に

沸き立っていた

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

数奇な運命に翻弄される

その渦中にいると

気づかないうちに・・・

 

 

桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜

 

 

百年前の因縁の三人

沙羅 光守 そして

政略結婚した沙羅の夫

(元国の貴族)

 

数奇な運命に流されながら

舞台は百年後

それぞれの新たな人生で

三人が顔を揃える?

いやはや

どうしましょう?

 

 

桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜

 

 

さて

今日はウンスの公認?誕生日

ウンスお誕生日おめでとう!

 

あれ?幾つになったんだ?

歳を重ねても

相変わらず美しく気高く

そしてヨンに深く愛されている

凛としたウンスが大好きです

見習いたい!

 

 

そしてそして

ヨン月5日生まれの

karin様 hiromin113 様

 

ヨン月5日前後の誕生日

はーちゃん様 野田弘子様

asami様 yuk0407様

 

四月生まれの皆様

おめでとうございます!

 

今年は

いろんなことが起きている

なんとも

心ざわつく年ではありますが

 

四月生まれの皆様も

此処にお立ち寄りの皆様も

どうぞお幸せに

安寧にお過ごしくださいね

 

 

ウンスの誕生日の話は

また後日

おつきあいくださいませ

 

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