おはようございます
 
 
入り口の張り紙を見て
佇んでいる二期生のナオに
同室の新入生ネイルが
声をかけた
 
 
おはよう
よく眠れた?
ここの暮らしに少しは
慣れたかしら?
 
 
入学から少し経って
新入生たちも
先輩寮生たちも
落ち着いてきた頃
活発な朝の風景が寮に
戻ってきていた
 
 
はい おかげさまで
意外とぐっすり・・・
それにここ
ご飯 美味しいし
太りそうです
 
 
ネイルは笑って答えた
養成所の寮の食事は
王宮の女官たちの
食事を作る厨房で
一緒に作られている
 
一般の女官は
王家の女人や尚宮職のように
地位が高くないから
食事といっても質素なものだ
 

勉学に勤しむ学生たちの

脳の栄養になるようにと

ウンスの計らいで

養成所の食事には毎回

果物や甘い菓子や餅のような

でざーとも一品ついてくる

年頃の乙女たちにとっては

それがとても魅力的なのだ

 

 

ああ わかる

私も滅多に食べられない

蜜柑が出たときには

万歳したもんよ

 

 

寮の暮らし二年目の貫禄で

ナオは笑って言った

 

 

おはよう

お二人さん

そろそろ朝餉の時刻ですよ

遅れないようにね

 

 

あ 寮長

おはようございます

 

 

ネイルは頭を下げた

寮長に昇格したサユナは

ナオとネイルに微笑むと

自らが張った

寮生の部屋割りを見つめた

 

 

赤 ナオ・ネイル

橙 メイ・ミジャ

黄 レイ・ミジュ

緑 リヨン・リノ

青 ◎サユナ・ミリ

藍 ソラ・リョウ・○カエ

紫 ケイ・ジュナ

 

 

サユナの名前の前には

寮長の印の二重丸

カエの名前の前には

副寮長の印の一重丸が

付いている

 

この表を見るたびに

サユナは身が引き締まる

思いにかられるのだ

先輩のヒロが難なく

やっていたように思ったいた

寮生の管理や教職員との

つなぎ役など

寮長には勉学以外にも

表には見えづらい

様々な雑用が待ち受けている

サユナもそれに

取り組んでいるのだが

新学期が始まって

まだ日も浅いからか?

戸惑うことも多い日々だ

 

特に今年の新入生は

両班と両班以外の構図が

ハッキリ分かれていて

言ってしまえば

学生たちの価値観が

なんとなく

ずれている気がしている

 

確かに皆

同じ志を持って

医官を目指しているの

はずなのだが・・・

 

 

サユンこそ

ちゃんと寝ている?

忙しそうじゃないの?

 

 

ナオは寮長を案じた

 

 

うん 大丈夫よ

忙しいのは

みんな一緒だもの

 

 

医学生も二年目に入り

二期生は誰もが

やることが

格段と多くなっていた

そこへ

 

 

おっはよ〜ございます!

ああ お腹すいた

今朝は焼き魚の匂いがする〜

 

 

二階から勢いよく降りてきて

クンクン

鼻をひくつかせていたのは

トクマンのいとこで

明るく元気なリノだった

次々階下に

降りてくる学生たち

 

 

皆さ〜ん

ごはんですよ

食堂へどうぞ

 

 

寮母のホン・ソアの

伸びやかな声が広がって

乙女たちは一斉に食堂へ

向かった

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

おはよう

ほら〜サン

ソダンに遅れるわよ

起きなさい

 

 

最近の朝の一コマに

サンを起こすという作業が

加わったウンスは

布団にしがみついているサンを

剥がしにかかった

 

 

タンはとっくに起きて

フン(愛犬)たちに

ご飯をあげているわ

朝が苦手なスニョンも

もう起きて

ゴンの面倒をみているのに

サンはいつまでお布団の中に

いるの??

 

 

だってぇ

サン まだおねむだもん

あのねぇ オンマ

ソダンはちゅかれるの

 

 

まあ くたびれたアジョシ

みたいなこと言って〜

サンは元気一杯でしょう?

あれ?今日はお団子を

作る日じゃなかったかなぁ?

でもサンは疲れたから

お休みね?

 

 

ん?おだんご!!

そうだっタァ!!

オンマ サン いかなくちゃ

 

 

サンはぱあっと顔を輝かせ

布団から飛び起きた

今日は楽しみにしている

月に一度の料理実習の日

 

 

まったく 

しょうがない奴だなぁ

 

 

団子作りにつられて起きた

次男のサンにチェヨンは

苦笑した

 

 

なんにつられてもいいわよ

楽しくソダンに行けるのが

一番だもの

サンはやんちゃに見えて

誰に似たのか

案外 繊細だから

 

 

ウンスはチェヨンの手を

握りしめて微笑んだ

その手を握り返して

チェヨンはウンスを見つめた

凛とした横顔が美しく

伸びた背筋がまばゆく思える

 

 

イムジャがいれば

子供らも俺も安泰だな

どんと

構えていてくれるゆえ

 

 

まあああ なんだか

貫禄ありすぎな言い方だわ

お腹にお肉ついたかしら?

複雑な気分

 

 

ウンスは笑って答えた

 

 

庭から愛犬たちの鳴き声と

タンやユニョンの

笑い声が聞こえる

甘えた声を出すゴンは

スニョンの腕の中で

ばたついて遊んでいる

サンは大忙しで顔を洗うと

兄たちの待つ庭へ降り立った

 

 

朝餉の支度が

できて降りますよ

みなさま

 

 

ごはん〜〜〜

ペゴパァ〜〜〜

 

 

女中頭のへジャが

大きな声で皆を呼んで

子供達はお腹をすかせて

奥の間へと向かって急いだ

 

柔らかな春の日差しが

心地よい

朝の光景だ

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

一日の始まりは

心地よく

軽やかがいい

 

 

桜桜桜桜桜桜桜桜

 

 

なんだか慌ただしい1週間を

過ごしておりました

今日は

短めの更新でミアネヨ〜

そして

お気遣いいただいた歯の痛み

随分と楽になりました

若干の違和感はありますが

もうほとんど普通です

よかったたぁ〜

コメントやメッセージを

いただき

ありがとうございました

 

お話では新メンバーも入り

ぼちぼちと三期生や

新しい診療所スタッフにも

ご登場いただければと

思っております

 

またおつきあいくださいませ

週明けも安寧にお過ごし

くださいね〜

 

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村

 

 

 

カバー曲第三弾は

クァクジノンssiの「自慢」