父親のチェヨンは

新年早々に王宮へ出仕

母親のウンスも

新年早々に診療所を開けた

 

兄のタンはソダン(書堂)で

出された宿題の書物を読むため

朝から部屋にこもりきり

スニョンとユニョンは

ゴンをかまっていて

クリム達と子供部屋にいる

 

外に遊びに行きたい

サンだったが

雪の積もる庭を一人で

探検することは禁じられており

にぃにと一緒に勉強する

気にもならず

ゴンの寝顔を見ているのにも

飽きてしまって

暇を持て余していた

そこで

おやつでももらおうかと

フラフラ奥の間に向かうと

ちょうどへジャが

奥の間の隣の部屋にいて
忙しそうに筆を動かしていた
 
その部屋には
三つ子の誕生祝いにと
年末に届いた品々が
たくさん飾られている
へジャはそれらを整理し
記録をつけていたのだ
 
次男坊のサンは
そのソンムル品を
わくわくした顔つきで
見回した
 
三人揃ってちょうど
にぃにのソンムルの品数
くらいではあるが
当日の祝いの宴が
とても楽しかったのと
にぃにの時はやらなかった
餅つきができたことで
サンはぱーちいに
大満足していた
 
部屋の真ん中に
デデンと置かれた
餅つきの道具が目を引く
 
餅つきは倭国の風習らしいが
その道具一式ときな粉や海苔や
貴重なもち米までを
なんと遅刻してきた
パク・インギュ夫妻が持参した
 
それで即席餅つき大会が始まって
サンも杵を持って
ペタペタついてみた
 
みんなで掛け声を掛け合って
だんだん出来上がっていく
倭国式のお餅を見ていると
とてもウキウキした
またつきたてのお餅の
美味しいこと!
これにもサンはびっくりした
 
上手に餅をついたのは
もちろん父親チェヨンで
その次は手慣れている
イサだった
わあわあきゃあきゃあ
宴で一番の盛り上がりだった
 
 
おもちつき
またやりたいなぁ
 
 
思い出したように
ぼそぼそ呟くと
へジャがサンに気づいた
 
 
どうなさいました?
サン様?
おやつをご用意いたしましょうか
 
 
誕生祝いの品の記録簿に
せっせと書き込んでいる
へジャがサンの顔を覗き込む
優しい顔で尋ねた
へジャの
こういう感の鋭いところが
サンはとても好きだった
 
だが
今はおやつよりも
ソンムルが気になっていた
サンは
最初の目的だったおやつを断り
へジャの後ろについて回り
あれこれ質問を開始した
 
 
これ なあに?
 
 
それでございますか?
それは
武閣氏の
カウン様よりいただいた
手作りのお守りでございます
なんでも天界ではミサンガと
呼ぶようですよ

 

 

みしゃんがぁ?

ってなにさ?

 

 

ですから 

お守りでして

若様もソンムルに

同じものをいただきましたよ

 

 

へジャは

丁寧にサンに答えた

 

 

そうだっけ?

このひもが?

オマモリ???なの?

 

 

はい 

願かけみたいなものだと

奥様より伺っております

桃色のものがお嬢様方

こちらの銀色がサン様ので

ございますよ

 

 

へえええ 

しゅごいね!

ねえ 

じゃあこれは?

 

 

サンは次のソンムルに

目を移した

 

 

これは楽器(オカリナ)

だそうでございますよ

この国では見たことが

ない代物ですが

診療所の患者様のマリ様が

特別に

西域で手に入れられたとか

吹いてみますか?

宴の折は

奥様がお上手に音を出されて

いましたねぇ

 

 

やってみて

いいのぉ?

 

 

サンは目を輝かせて

ぷうっと勢いよく

吹いてみた

だが

ぷすっと

スカした音しか出なかった

 

 

あららぁ ヘタねぇ

サンったら

ぷぷぷ

 

 

笑ったのは

急に現れたユニョンだった

 

 

ユニョン!もう!

うるさいなぁ

あっちいっててよ

ゴンのとこに

いたらいいのに

 

 

サンはふくれっ面で

言い返す

ユニョンとスニョンは

子供部屋で三男坊のゴンと

過ごしていたはずなのに

どうやらユニョンだけ

奥の間に戻ってきたようだ

 

 

だってゴン

ねちゃったし・・・

スニョンもいっしょに

ねちゃったし〜

 

 

おやおや

そうでございますか

では何か掛けるものを

ご用意しますね

 

 

それはもうサムウォルが

やってくれたから

おっけ〜

 

 

よく気がつくサムウォルは

子供達の面倒見も

うまかった

 

 

クリムはいっしょに

ねてるけどねぇ

 

 

ユニョンは笑いながら

へジャに報告

 

 

まあ 

なんということを!

お嬢様を差し置いて

自分が先に昼寝を?

 

 

ううん

いいの いいの

クリム つかれてるの

さっきまでずっと

ゴンをだっこしていたから

だからねかせてあげてね

おしごとさせようって

おこしたらダメよ

 

 

ユニョンは大人ぶった

涼しい顔で

へジャに言った

 

 

ユニョンお嬢様には

敵いませんねぇ

 

 

口の達者なユニョンに

タジタジになりながら

へジャは笑った

 

 

ユニョンもいっしょに

みていていい?

 

 

はい 

もちろんですよ

お嬢様

 

 

サンは

渋い顔で首を振ったが

へジャは簡単に

ユニョンに許可を出した

 

 

これ

モグァからでしょう?

ワコクのおもちゃって

イサ いってたもん

 

 

ああ はい

そうでございます

ユニョンお嬢様は

記憶力がよろしいですねぇ

 

 

あいっ

イサにきいたのよ

 

 

ユニョンは楽しそうに

答えた

診療所で働くモグァの

ソンムルの遊び方について

イサが教えてくれたのだ

 

 

サン 

これのつかいかた

しってるもん

 

 

サンはユニョンに

対抗するように凧を指差し

へジャに言った

 

 

それはマスミ様よりの

贈り物ですねぇ

 

 

テマンのとこで

よくあうひと?

 

 

ああ ええ 確か

道場にお通いに

なられておりますね

サン様も素晴らしい

記憶力だこと

 

 

へジャが褒めると

サンは鼻を膨らませて

胸を反り返らせ

嬉しそうに笑った

 

姉弟二人の密かな

ソンムル当てっこ合戦は

もう少し続きそうだ・・・

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

贈り物は笑顔の仲介役

もらった人も

あげた人も

幸せな気持ちになれるから

 

 

おせち門松お年玉鏡餅絵馬

 

 

kacotan様

mmmaxmama様

mari-0208様

0704masumi様

karin様

 

ソンムルアイデアを

ありがとうございました

 

 

正月休みもそろそろ

終わりですね

仕事始めの皆様

お疲れ様です!

 

また

おつきあいくださいませ

 

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