二人とも チュンソクオッパを
バカにしてる〜〜
してないわよ
だいたい 言い出したのは
ポムじゃない?
そうだ ヨン
私も先輩にお土産
買って帰ろうかな?
ほら ヨンは学会のこと
釜山で丸投げして来たんでしょう?
私が原因だし・・・
はぁ?ウンスが買うことない!
他の男になんて・・・
あ ヨンオッパ
拗ねてるぅう〜〜
ポムはくすくす笑った
だが
それから急にしんみりとした
顔をすると ウンスに言った
もう一晩 泊まって行けばいいのに
夕方
本当にソウルに帰るでするか?
うん ごめん
ウネも待ってるし
それにヨンのご両親も
ヨンを待ってるから・・・
寂しくなるでする
また帰ってくるわ
それに来月 ポムの検診が
うちの病院であるでしょう?
またすぐ会える
今度はチュンソク先輩の妹さんも
紹介してあげるから
いいなぁ みんなソウルで
ポムもオンニ達のそばで
暮らしたいでする
いつでも遊びにおいで
ソウルの街を
いつでも案内してあげるから
チュンソクと一緒に
チェヨンはポムに微笑んだ
本当でするか?
行く 行くでする〜〜
ポムは目を輝かせて頷いた
いつかオンニ達が結婚して
そのオンニ達のそばで
暮らせたらいいなぁ〜
いずれそうなることを
この時
まだ知らないポムは
夢見るように呟いた
私たちが結婚?
もう ポムったら
照れるじゃない
ポムこそ 誰と結婚して
私たちの近所に住むつもりよ?
ウンスがちらっとからかうと
ポムは真顔で答えた
それはもちろん
チュンソクオッパ
ポムは元気になって
チュンソクオッパと結婚するでする
そしてオッパを幸せにしてあげるの
チェヨンは飲みかけた水に
むせかえってポムに言う
チュンソクも責任重大だな
こんな可愛い子に
一途に想われて
ポムの初恋ね?
ウンスは優しい顔をして
妹を見つめた
そのウンスを優しく
チェヨンが見つめていた
夕方
アルバイトも引き上げた頃
チェヨンとウンスも
ウンスの実家を後にした
サイドミラーに並んで映る
両親の穏やかな笑顔に
ウンスは寂しさがこみ上げた
ポムは泣きそうな顔をして
ちぎれそうなくらいに
手を振って見送っている
ウンスや
大丈夫か?
実家から帰る時は
いつもどうしようもない寂しさに
襲われる・・・だが
チェヨンが隣にいてくれる
だから大丈夫
ウンスはこくんと頷いた
じゃあ 行くぞ
チェヨンはアクセルを踏んだ
赤い車がゆっくり動きだす
また 来ような
うん・・・ありがと
ウンスはチェヨンに答えると
窓から身を乗り出して
手を振った
またね〜〜〜 ポム
元気でね〜〜〜
アッパァ オンマァ〜〜〜
前を向いて
思いを振り切るように
小さく息を吐いた
家から持って来たキャリーバッグは
お土産でパンパンになって
車のトランクに収まっている
ヨン 迎えに来てくれて
ありがとう
帰ろう
ソウルに・・・
ああ
チェヨンはウンスの手に
手を重ねた
帰るか
庭に咲く
セントジョンズワートが揺れる中
サイドミラーに映る実家が
段々小さくなる
愛車はソウルに向けて走り出した
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『今日よりも明日もっと』
ずっととどまってはいられない
懐かしい気持ちを残しながら
時は流れている
![照れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/007.png)